実は自分にぴったりだった
ミュージカルという表現手段
ミュージカル『黒執事』(C)2014 枢やな/ミュージカル黒執事プロジェクト
「まるでなかったです(笑)。中3のときに初めてNYに行って、ブロードウェイで『ヘアスプレー』を観たりはしていましたが、目指したりというのは全くなかったですね。それが、『黒執事』という作品でミュージカルをやらせていただき、右も左もわからないなかでやってみて、その過程で舞台が好きになっていきました。それまで、お芝居というものを表面的にしかとらえていなかったけれど、音楽が自分の魂の叫びであるのと同じで、お芝居もただ台詞をうまく言えばいいということではなくて、その役の気持ちが入っていなければ表現にならない、という奥深さがある。それに僕はもともと一人っ子で、一人で考えたり思いめぐらせたりするのが好きな子だったので、そういう点でもお芝居に向いていたのかなと思うんです」
――これまでで特に印象残っている舞台は?
『Paco~パコと魔法の絵本』提供:東宝 キューブ 撮影:桜井隆幸
――『SPAMALOT』では平野綾さんとのデュエットで、クラシック風の太い声を出されていて驚きました。
「ああいう発声も含め、遊びでいろんな歌い方をするのが好きなんですよ(笑)」
――これからもいろいろなミュージカルで活躍されそうですね。
『モンティ・パイソンのSPAMALOT』(C)ミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT featuring SPAM(R)』製作委員会
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制作発表記者会見では「僕は俺様系なので…」とおっしゃっていた松下さんですが、インタビューでは関西マインドの気さくさで稽古の手ごたえを語り、その充実ぶりが伝わってきます。近年ミュージカル界での活躍も目覚ましい鈴木裕美さんの演出のもと、出演者それぞれが持ち味を発揮し、化学変化を起こしてゆくであろう舞台、その仕上がりがますます楽しみです!
*公演情報*『花より男子 The Musical』16年1月5~24日=シアタークリエ、1月28日=福岡サンパレス ホテル&ホール、2月6~7日=愛知県芸術劇場大ホール、2月11~14日=サンケイホールブリーゼ
*次頁で『花より男子The Musical』観劇レポートをアップしました!