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『母と暮せば』と「俳優・二宮和也」映画特集(2ページ目)

山田洋次監督の新作『母と暮せば』で吉永小百合の息子を演じているのが嵐の二宮和也。嵐の中でも演技力に定評があるのはご存じの通り。というわけで、今回は『母と暮せば』をトップに、二宮和也の映画コレクションです。今改めてアイドルではない俳優・二宮和也を見てみましょう!

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

巨匠とタッグを組んでいっそう輝く!

『青の炎』(2003年度作品)
17歳の秀一(二宮和也)の家族を脅かす男(山本寛斎)。彼は母(秋吉久美子)が離婚した元夫で、母だけでなく妹(鈴木杏)にまで手を伸ばします。怒った秀一は、法で裁けないのならば、自分で消すと完全犯罪を計画。しかし、それに気づく人物がいて……。

蜷川幸雄監督が貴志祐介の同名小説を映画化。家族を救うために狂気の行動に出る17歳を二宮和也が演じています。主人公はもともと狂気をおびた青年ではなく、普通の男の子。そんな普通の男子が野蛮な男の存在によって暴走していく物語です。

二宮は芝居をコントロールし、秀一が犯罪に手を染めていく心理、クールに行動しながらも苦しみや悲しみがまじりあう心理を巧みに見せていきます。二宮和也の演技力が映画界で評価された作品です。

監督:蜷川幸雄 出演:二宮和也、松浦亜弥、鈴木杏、秋吉久美子、中村梅雀、山本寛斎


『硫黄島からの手紙』(2006年度作品)
第二次世界大戦、硫黄島での戦いを日米の視点で2本の映画として発表したクリント・イーストウッド監督。アメリカ側の視点は『父親たちの星条旗』。そして日本側からの視点で描いたのが『硫黄島からの手紙』です。

日本軍の最重要拠点と言われた硫黄島では、日本軍が一致団結とはいかず、古参の兵士たちは合理的な栗林中将(渡辺謙)に反発心を抱いています。そんな中、理不尽な軍のやり方に不満を持っていた西郷(二宮和也)は、栗林の存在に安堵しますが、アメリカ軍が上陸してからの闘いは想像絶する過酷さで、彼らはじわじわと追い詰められていくのです。

二宮は、権力を振りかざす上官に嫌気がさし「早く帰りたい」というようなグチをこぼす西郷役。お国のために命をかけて……という兵士の中、イヤイヤ戦争に巻き込まれたような感じは異質でありながらも、それが真実と思わせるのは二宮が演じたからこそ。彼の常に低体温な個性がこの役で活かされています。一見の価値ありです!

監督:クリント・イーストウッド 出演:渡辺謙、二宮和也、伊原剛志、加瀬亮、中村獅童ほか

>お次は漫画の世界で生きる二宮和也の作品をピックアップ!
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