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ユーリ・ン×ジョヴァンニ・ディ・パルマ インタビュー(2ページ目)

『火の鳥』『春の祭典』『悪魔の物語』(『兵士の物語』より)の三部作で贈る『ストラヴィンスキー・トリプル・ビル』。20世紀の名匠ストラヴィンスキーの音楽世界に、三人の名振付家たちが挑みます。ここでは、演出振付のユーリ・ン、振付指導に加えダンサーとしても出演するジョヴァンニ・ディ・パルマにインタビュー! 作品についてお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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ーー各々のキャストの役柄は?

ユーリ>
小尻健太さんが若いソルジャー、津村禮次郎さんが年老いたソルジャー、ジョヴァンニが悪魔、酒井はなさんがプリンセス役です。ジョヴァンニを悪魔役に抜擢したのは江上さんですが、これは非常に素晴らしいキャスティングだと思っています。ジョヴァンニとは数日前に日本に来たときはじめてお会いしましたが、彼にはとても悪魔的な素質があるのを感じます。

ただ必ずしもこのキャスティングのままだとは限らず、津村さんが若いソルジャーを、小尻さんが年老いたソルジャーを演じる可能性もあるでしょう。それは江上さんのコンセプトでもあり、私も彼の話を聞いてとても勉強になりました。自分自身の発想との違いを学んだし、振付に対する意欲も学びました。彼の新しい世代というものを学び、これからの次の世代について学べたような気がします。

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『悪魔の物語』リハーサル(c)miki sato


ーー舞台演出についてお聞かせください。

ユーリ>
初演のときはナレーターのような形でテキストの語りが流れましたが、その代わり今度はビデオを投影します。前回は声で聞いていたものが、今回は字で読む形です。テキストは物語を語ります。話の流れについていけるように、物語をある種解説しています。フランス語から日本語に翻訳されたテキストを編集して投影しますが、単なる解説にならないように演出も加えています。字幕のようにただ映すのではなく、ダンサーが踊っている場面に流れるように文字が投影されていく感じです。

『悪魔の物語』は2004年に日本でダンスオペラバージョンとして初演した後、コンサートバージョンとして中国や香港で再演を重ね、香港で『香港ダンスアワード』を受賞しました。さらに今回日本でダンスバージョンを上演後、また二月に香港で交響楽団のためにつくったコンサートバージョンの上演を行います。ダンスオペラバージョン、コンサートバージョン、そして今回のダンスバージョンと、ひとつの作品をスタイルを変えて上演し続けています。

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『悪魔の物語』リハーサル(c)miki sato



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