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朝ドラ『あさが来た』で話題のアノ人たち(九州篇)(2ページ目)

視聴率も絶好調、すっかり朝の顔として定着したNHKの朝ドラ『あさが来た』。物語はあさが嫁いだ大阪・加野屋と、加野屋が買った九州の鉱山とを行き来する形で進んでいます。第二章とも言える「九州篇」で、ドラマにパンチと深みを与える舞台発の俳優さん3人をPick Upしてみました。意外なご縁もありそうですよ~。

上村 由紀子

執筆者:上村 由紀子

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梶原善さんを三谷幸喜さんに紹介した”意外な人物”……それは松重豊さん。元々、関西の高校でバンド活動をしていた梶原さんが学生時代からの知り合いだった甲本ヒロトさんを頼って上京し、当時ヒロトさん主演で自主映画を撮っていた松重さんとも顔見知りに。一時は下北沢の中華料理店「泯(みん)亭」で、3人がバイトをしていた時期もあったそう。

松重さんからの縁で「東京サンシャインボーイズ」に参加することになった梶原さんは、甲本ヒロトさんの実弟である甲本雅裕さんを三谷さんに紹介。梶原さん、甲本雅裕さんのお二方とも「東京サンシャインボーイズ」の主力メンバーとして多くの舞台に出演し、三谷作品を中心にドラマの世界でも徐々に存在感をみせていきます。

梶原さんが演じた役で特に印象深いのは、SMAPの中居正広さん主演『ナニワ金融道』の泥沼亀之助役や三谷幸喜さん脚本『王様のレストラン』のデザートシェフ・稲毛役でしょうか。今クールでは錦戸亮さん主演の『サムライせんせい』にも出演中です。

鋭い目つきの納屋頭・サトシ
長塚圭史

炭鉱では親分・治郎作の下に位置し、班体制で炭鉱夫たちを仕切る納屋頭。その納屋頭の中でもひときわ鋭い目つきで男たちを従え、ことあるごとにあさに反抗するサトシ役の長塚圭史さん。やたらと「大阪」という地名に反応したり、お金に対して異常な執着を見せるなど、なかなかダーク&ワイルドな役回りですが、長塚さんご自身は渋谷生まれの渋谷育ち。俳優・長塚京三氏を父に持つ演劇界のサラブレッドです。

1996年には自身が主宰する劇団「阿佐ヶ谷スパイダース」を旗揚げし、少人数の劇団員に客演を迎え「長塚ノワール」とも呼ばれるダークな世界観を如何なく発揮。2003年上演の時代劇『みつばち』には加野屋の大番頭・雁助役の山内圭哉さんも出演していました。

近年では「阿佐ヶ谷スパイダース」以外にも「葛河思潮社」を結成し、日本の近代劇にも挑戦。更に今年は松たか子さんの復帰作『かがみのかなたはたなかのなかに』と井上ひさし作品『十一ぴきのネコ』で”大人も楽しめる子供のための舞台”を演出。12月には自身の作・演出で古田新太さん、多部未華子さん、吉田鋼太郎さんらの出演による新作『ツインズ』の幕も開きます。

そして長塚さんの奥様は前作『まれ』でまれの母・藍子役を演じた常盤貴子さん。朝ドラで妻から夫へとバトンが渡されたというところでしょうか。

どうやらサトシは大阪とお金に対してネガティブな感情を持っている模様。となると、大阪で巾着をくるくる回しながらお三味線のお稽古に通う”あの人”との過去の関係も気になるところです。

治郎作親分の妻・カズへのツンデレ振りを愛でるも良し、支配人・宮部の小物モードを生暖かく見つめるも良し、そしてサトシの正体と彼の心の変化にドキドキするも良し。『あさが来た』、舞台発の実力派俳優たちの熱量で益々パワーアップしていきそうです!


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