映画/おすすめ映画

映画ガイドが選んだ11月のオススメ映画ランキング(3ページ目)

2015年11月は、じーっくり鑑賞できる映画は揃いました。芸術、社会問題、実話の映画化など、友だちとワイワイ見るというより、ひとりで映画館で感動をかみしめる……というタイプの作品です。

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

驚異の3D登山映画とヘレン・ミレン映画が登場!

『エベレスト3D』(2015年11月6日公開)

1996年に起こったエベレストでの遭難事故を描いた究極の登山映画を3Dで見せます。自然との闘い、そのサバイバルを体感できる映画です。

ニュージランドの登山会社が募ったエレベスト登頂ツアーに集まったのは数多くの登山経験がある人々ばかり。でもやはり想定外の事ばかりが起こるわけです。どんなに山を熟知しているベテランでも、おそらく登るたびに違う顔を見せるのが山なのでしょう。だからこそ魅せられてしまうのかもしれない。

3Dが売りのスリリングなエンタメ系映画化と思ったら重厚な人間ドラマでもあります……が、やっぱりヴィジュアルが3Dなだけに迫力あって怖い。「雪崩がこっちにくる!」正直、見終ったあとグッタリ疲れますので要注意。(公式サイト

監督:バルタザール・コルマウクル 出演:ジェイソン・クラーク、ジョシュ・ブローリン、ジョン・ホークス、ロビン・ライトほか



『恋人たち』(2015年11月14日公開)

通り魔殺人で妻を失った男(篠原篤)、お弁当屋でパートしている主婦(成嶋瞳子)、エリート弁護士(池田良)の3人の上手く前に進まない、不器用な人生を描いた橋口亮輔監督作。

絵空事じゃない市井の人々の人生を丁寧に掘り起し紡ぎだす橋口監督。人生は不公平、理不尽、やりきれない。だから、今のやりきれなさから脱したいともがく人々の気持ちがストレートに胸に訴えてきてえぐられます。

なかなか好転しないけど、ふとしたきっかけで糸口が見つかったり、自分の気持ちが動いたり、納得したりするのですよね。見終ったあと「生きているって悪くないな」と希望をジンワリ感じる作品です。傑作!(公式サイト

監督:橋口亮輔 出演:篠原篤、成嶋瞳子、池田良、安藤玉恵、黒田大輔ほか



『黄金のアデーレ 名画の帰還』(2015年11月27日公開)

戦時中、ナチに略奪されたクリムトの名画「黄金のアデーレ」。オーストリアの美術館に飾られていたが、82才の老婦人マリア(ヘレン・ミレン)が「正当な持ち主である自分に返すべき」と訴えます。その絵のモデルはマリアの叔母だったのです。

ナチが奪った絵を美術エキスパートが奪還する映画に『ミケランジェロ・プロジェクト』がありますが、こちらは同じくナチに奪われたクリムトの絵の物語。とはいえ1枚の絵にこれほどのドラマがあるとは! 実話の映画化ながら、ナチの迫害の歴史あり、オーストリアからの亡命のスリルあり、裁判の行方などエンタティメントの要素もしっかり備えて見応えあります。

また80才で困難な裁判に立ち向かったマリア。途中ちょっと諦めかかるけど、弁護士の好サポートを頼りにやり通した強さは素晴らしい。闘いに年齢は関係ないのですね。見習いたい女性です。(公式サイト

監督:サイモン・カーティス 出演:ヘレン・ミレン、ライアン・レイノルズ、ダニエル・ブリュール、ケイティ・ホームズほか
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