地域限定保育士試験について確認しておきましょう!
しかし、制度がややこしく理解が難しいため、今年の受験者の間で一部混乱が生じたようです。平成27年は10月24日・25日に実施されるため受付は終了していますが、今後受験を検討している人のために、ここで受験資格や免除科目等について再確認しておきましょう。
地域限定保育士試験の受験資格
1回目の国家試験と同様です。地域限定だからといって、実施される府県民のみが対象ということではありません。ただし、合格後3年間は実施される府県でのみ働くことができる資格となります。4年目になると限定が解除され、全国で働くことができる資格となります。ですから、実施される府県の通勤圏内の方でしたら、3年間はこの地域で働くつもりで取得するのもよいと思います。働かなくても4年目から限定解除!
わたしは結構この部分に驚いたのですが、取得後3年間、保育士として働かなかった場合でも、4年目から限定は解除され、全国で働ける保育士資格となるのだそうです!もし、すぐに働く予定が無く、ひとまず時間のある時に資格を取得しておこうというような考えで受験される方は、気にせず2回目の地域限定試験も受験してよいかもしれません。免除科目について整理すると…
さて、ここからややこしくなってきますよ(笑)。保育士試験は3年以内に筆記試験の全科目と実技試験に合格すると取得できることになっていますよね。各科目、合格した年から3年間は受験が免除されます。すると、ある年の1回目の全国試験で合格した科目は、2回目の地域限定試験では免除されます。めでたく地域限定試験で残りの全科目に合格すると、次は実技試験となります。ここから要注意なのですが、地域限定の実技試験を受験すると、地域限定つきの保育士資格となります。ところが、ここで地域限定の実技試験は受験せずに翌年まで待って、全国試験で残りの実技試験のみ受験するという選択も可能なのだそうです。すると、最終的に全国の実技試験で合格したことになり、限定なしの全国で働ける保育士資格が取得できます。
地域限定か全国かは、実技試験で決まる!
ややこしいですね!つまり、筆記試験をどちらで受けたかは関係なく、最後の実技試験をどちらで受けるかにより、限定ありか無しかが決まるのです。全ては最初の受験から3年以内に済ませなければならない点は要注意ですが、もしも期間に余裕がある場合は、最後の実技試験を全国で受けることにするという選択があることも頭に入れておきましょう。逆に、せっかく全国の筆記試験で全科目合格したのに、実技試験のみ地域限定試験で受けてしまうと、地域限定資格になってしまいますので、注意しましょう。わたし自身、この地域限定保育士資格について詳しく理解するまでは、全国のほうがレベルが上、地域限定はその下という印象を抱いてしまっていたのですが、そういうわけではなさそうです。考えてみれば試験科目や試験範囲・内容も全国と全く同じですから、レベルに差があるわけではないのですよね。特に保育士が不足している地域で、2回目の試験を実施することによって、保育士資格取得者をなるべく早く増やし、その地域で不足している保育士を確保しようというねらいなのでしょうか。
なお、地域限定保育士試験については次年度以降、変更が加わるなど、情報が更新されていくと思います。正確な情報は保育士養成協議会や厚労省のサイトでご確認ください。
■参考ページ
保育士養成協議会のQ&A「地域限定保育士試験について」
厚労省>資格・試験情報 > 保育士試験
■保育士試験について
保育士資格を取得するには二つの方法があります
保育士試験の通信講座やテキスト、ウェブサイトの紹介
保育士と幼稚園教諭はどう違うの?これからどうなる?