テクノポップ/アーティストインタヴュー

待ちわびて、もう60さ…一色進(4ページ目)

還暦を迎えて、エレクトロニックなソロ2作目『60』をリリースしたばかりの一色進さんが登場! シネマ結成秘話から、ナイジェル、タイツ、ジャック達、そして60歳の現在に至る音楽歴史を語っていただきました。目指すべきは、まだ聞いたことのないポップ・ミュージック。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

まだ聞いたことのないポップ・ミュージック

ガイド:
『60』というアルバムタイトルが年齢であるように、今回、年齢を感じさせる歌詞が多いですね。「閉経ベイビー」「生まれて30分の恋」「待ちわびて」(歌詞には「待ちわびて 待ちわびて もう 60さん」「ネコババと40代の課長さん」…これはやはりかなり意識されたテーマなんでしょうか?

一色:
「待ちわびて」以外は、特別に年齢は関係ない歌詞を書いたつもりなんですが、そう感じられるのならそうなのかもしれませんね。ただ、曲も含めてですが、誰もまだ聞いたことのないポップ・ミュージックを作りたいというのは、死ぬまでのテーマです。

ガイド:
「恋のTRANSIT」の脳天気な歌詞と中華風エレクトロ・サウンドは、脱帽しました。サビの部分は何度聴いてもいいです。この恋の唄は何かモチーフがあったのですか?

一色:
歌詞というか物語は、基本フィクションなんですが、まったくのフィクションかというとそうでもありません。日々の些細な出来事を切り取って、そこから妄想を膨らましていきます。この妄想の時間こそが、至福の時ですね。自分で歌詞を書きながらニヤニヤしてる様は、そうとう気色悪いと思われます。

あがたさんのディラン愛

ガイド:
今回のアルバム制作にあたって、一番の驚きはなんだったのでしょう?

一色:
最近なぜかあがたさんと仕事する機会が多くて、あがたさんのディラン愛みたいなのにほだされまして。オレはディランはわりと大したことないとスルーしてきたのですが、あがたさんがあんまりディランのことを熱く語るので聞き直してみたんですよ。そうしたら、今さらですがディランがスゴいんですよね。で、「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」みたいなテクノ作ってみようかと思ったのが、「Holic Holic」でした。うまくはまりましたね。あがたさんのおかげです。

ライヴにアルバム制作に

ガイド:
これからも、ソロ、ジャック達、シネマとしての活動を楽しみにしております。今後の予定などあれば、ぜひお聞かせください。

一色:
年内は、『60』の曲をひっさげてあちこちで、ライヴします。名古屋、大阪も11月に行きます。ネットとかで確認してください。来年は、ジャック達とシネマのアルバム作れたらいいなと思っています。まだ何も決まってないけど。みんなが『60』を楽しんでくれたらとても嬉しいです。
susumuisshikilive

一色進ライヴ


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