テクノポップ/アーティストインタヴュー

待ちわびて、もう60さ…一色進(2ページ目)

還暦を迎えて、エレクトロニックなソロ2作目『60』をリリースしたばかりの一色進さんが登場! シネマ結成秘話から、ナイジェル、タイツ、ジャック達、そして60歳の現在に至る音楽歴史を語っていただきました。目指すべきは、まだ聞いたことのないポップ・ミュージック。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

ナイジェルというバンド

ガイド:
一色さんは1982年にシネマ脱退後、ナイジェルというバンドでも活動されていますが、これはどんなバンドだったのですか?

一色:
ナイジェルは、オレがシネマを辞めたころ、ヴァージンVSのドラマーだった木村シンペイもバンドを辞めまして、じゃあ一緒にやってみようかと始めたバンドです。ちょうどその頃シンペイのウチに小宮やすゆうが居候してまして、ヴォーカルで加入してもらいました。ギターに田村玄一と高野キヨシを誘って結成しました。当時も今も大好きなモット・ザ・フープルみたいなバンドでしたね。とにかく小宮さんのヴォーカルが最高にイカしてました。

タイツでやりたい放題

ガイド:
1984年の『Golden Pops』がデビュー・アルバムとなったタイツは、一色さんのバンド歴で一番長い間活動されたバンドですね。タイツはシネマと同じく英国モダンポップの香りがしますが、同時によりひねくれたというかマニアックな感じがとても好きでした。この辺りは、バンドを率いた一色さんの趣向が出たのでしょうか?

Golden Pops (Discogs)
goldenpops

Golden Pops


一色:
それまでのバンドは、おれはベーシストでヴォーカリストは他にいるってパターンだったのですが、タイツからはオレが歌うというのが決定的に今までと違います。それまではヴォーカリストが歌うことを想定して作詞作曲してたので、その人が嫌がるようなことは避けてきましたが、オレが歌うんなら何でもありだ。みたいな変化ですね。もうやりたい放題です。歌詞もオレの愛してやまないマルクス兄弟の喜劇の要素とかもたっぷり入れていきました。

ガイド:
ポップマニアのための雑誌「POP IND'S」がプロデュースしたコンピレーション・アルバム『ADVENTURES in “Turn To The Pop”』(1990年)で、タイツがサイモン&ガーファンクル(S&G)の「Cecilia」をカヴァーしています。アルバム自体も好きなんですが、このカヴァーが大好きなんです。S&Gは英国ではありませんが、この曲を選んだ理由があれば、教えて下さい。

ADVENTURES in “Turn To The Pop”
adventuresinturntopop

ADVENTURES in “Turn To The Pop”


一色:
ポール・サイモンは、オレの大好きなソングライターのひとりです。特に作詞においては大いに影響を受けました。アルバムの歌詞カードがポール・サイモンの訳詞みたいに見えればいいとは、今でも思っています。あのアルバムは、カヴァーを1曲入れなきゃいけないというくくりがあったので、「Cecilia」を選びました。とても好きな曲。それだけで、他に意味はありません。

ジャック達とジャック・タチ

ガイド:
1998年にタイツ解散後、2003年にジャック達というバンドを結成され、現在も活動中ですが、これは「ジャック・タチ」へのオマージュですよね。

JOYTIME (amazon.co.jp)
joytime

JOYTIME


一色:
オレは、コメディこそが一番作るのが難しいエンターテイメントだと思っているので、いいコメディを作れる監督は全員尊敬しています。当然タチもその1人ですよね。ジャック達のバンド名を居酒屋で仲間とワイワイ考えている時に、たまたまウチの相方が僕の叔父さん柄のシャツを着てまして、「これでいいじゃん」って、その場で決めました。おじさんだし、ちょうどいいと思いましたね。
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