恵比寿の人気店AIDAが店名を変えて銀座に移転「Restaurant Air(レストラン エール)」

銀座のど真ん中にあるメルサも時代の流れと共に「古さ」が目立ってきたな、と思いきや、ひそかにリニューアルを進めていて、気がつけば一気に「新しい」商業施設として息を吹き返しつつある。グランドオープンは2015年9月18日。シルバーウイークに合わせ派手さがあるのかと思いきや、私はどちらかと言えば静かにひっそりとオープンしたのではないだろうかと感じていた。
銀座

モダンでシンプルなデザイン。シャンパーニュグラスは微妙に形状が歪んでいるところが面白い。

その中に恵比寿の人気店、レストラン間(レストランAIDA)が店名を「Restaurant Air(レストラン エール)」に変えて新装開店となった。厨房設備の老朽化や店内の狭さなどがあったため移転先を探していたところメルサからお声がかかった、とオーナーソムリエの林真史氏は話す。
イグジットメルサ

8Fのドアが開くとアート作品の前にエントランスが見える。

商業施設でのレストラン経営は「安心感」の反面、「競争力」が求められる世界。予約なしで入店されるパサージュゲストへの対応、インバウンドに象徴される外国人顧客、そしてこれまでの間ファンなど顧客層が多岐に亘り、これまで多くのレストランが戸惑い、苦戦し、退店を余儀なくされた話には枚挙にいとまがない。

しかし、このレストランは背伸びをせず、決して目立ちすぎることなくマイペースでオリジナリティあふれるガストロノミーを届けてくれそうだ。そう感じるのはメニューやワインの値段設定にある。
ワイン

オープンスタイルのワインセラー

ランチのコースは4000円(税サ別)、ディナーは6500円(税サ別)と適度なゾーンに抑えている。ワインもシャンパーニュが1万円以下が半分近く、その他のワインもディナーコースと同じくらいのゾーンに特徴あるものが揃えられている。もちろん銀座ならではのモノもそろってはいるが。ワインを飲んで一人15000円程度であれば、その料理やサービスのクオリティを考えるとお値打ち感を十分に感じられるものであろう。

1コースのみという設定だからこそ実現できる価格ではあるが、適度に料理を変化させることが必要なのは言うまでもない。


進化する野菜のパフェ

野菜のパフェは恵比寿時代から「器」を変えて登場だ。紫芋のアイス、ゴボウのピュレなど20種類の野菜に桜海老が添えられる。これを小さなスプーンで思い思いに混ぜ込んでいただくのは単純に「面白い」。
野菜のパフェ

20種類の野菜が形を変えて登場。


アオリイカとホタテをタピオカとイカスミで纏わせ、そこに黒ニンニクのパウダーでアクセントをつけた前菜はアーティスティックな一皿だ。全体的な味わいは優しく、塩も抑えめで素材の気持ちを消さない味加減になっている。そしてそれに合わせるワインもやさしいブルゴーニュワインが寄り添う。
エール

アーティスティックな一皿だが旨みは凝縮されている


金目鯛の鱗焼きは秀逸な一皿だった。ユリ根を包むカラフルなカペレッティ(パスタ)を添え、そこにトリュフの風味をつけたビーツのソースがふるまわれる。シンプルな魚料理が一気にアートガストロノミーに変身だ。秋トリュフの香りと重なってここ最近では最も印象に残る料理となった。
エール

ビーツのソースが華やかさを演出


ほんのりとピンク色に仕上げられたポークはシンプルな味わい。秋の味覚、キノコを添えられたメインディッシュはその素材そのものが主役となって食欲を満たす。これからの季節は肉料理はジロール茸やトランペットが添えられた佐賀牛のロティが用意されると聞く。
エール

ロースト具合も申し分ないシンプルなロティポーク


内装もシンプルで、居心地の良さはなかなか。エレベータホールのアートの真ん前にある「エール」。銀座に集中する傾向があるフレンチの名店の中にゆるゆると溶け込んでいくにちがいないと感じる料理、サービス、価格であった。
ワイン

ブルゴーニュワイン(サン・ロマン)


最後にHPに、当店ご来店に関するご案内・お願いというのがある。そこに、「当日のキャンセル・お人数変更はお食事代を全額頂戴いたします。」とある。あっさりとした予約のキャンセルが多いこの時代、私はこの一文に著しく共感してしまった。

Restaurant Air レストラン エール
東京都中央区銀座5-7-10 EXIT MELSA 8階
TEL:03-6264-5900
MAIL:info@restaurant-air.com
営業時間
ランチ  11:00 ~ 15:00(ラストオーダー 13:00)
ディナー 18:00 ~ 23:00(ラストオーダー 20:00)
定休日 エグジットメルサ休館日(年に4日)
予約必須

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