フレンチ/全国のフレンチ

ラ・サンテ(札幌)

北の大地、札幌。北海道の食材をふんだんに使った料理は単に素材だけではなく、間違いなく料理人の気持ちと技術のたまもの。わざわざ食べに行くべき料理の数々をご覧下さい。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

札幌駅
思い出詰まる浦臼はワインの産地だ

札幌

私が生まれた砂川の町からは昔は特急で1時間と少し。距離で言うと約80キロ。子供の頃はその距離がとても遠く感じたものだ。今は変らないのは距離だけで、時間はどんどん短縮され今は45分で到着だ。高速道路も整備され、いいのかわるいのかわからないが、不便さの中にある贅沢感だけは変化に比例してどんどん減っている。しかし、故郷を離れてもう30年近く経っても何の貢献もしていない私に田舎を話す資格はない。

小樽のラ・シュミネでランチを満喫した私たちは札幌に向った。ここからは別行動だ。ホテルに荷物を預けて私は大通公園まで散歩に出かけた。なんせ19時からのディナーのためにお腹を減らさないといけないからだ。

この日のディナーは特別だ。札幌に転勤になった友人が婚約者を連れていらっしゃる。そこに北海道で最もフレンチ愛しているという友人と久しぶりの再会を祝し、選んだレストランは宮の森にある「ラ・サンテ」。

札幌はとてもフランス料理店が多い。有名どころではヒラマツの経営するオーヴェルジュ・ド・リル、コートドール、ミクニ等など。そこに昔から堅実に営業を続けるカザマ、ル・ジャンティ・オム、シェ・スガヤ、以前冬に出かけたプロヴァンサル・キムラ等など新しいレストランを入れると物凄い数になる。さすが北の都、札幌。

フランス料理
エントランスは可愛らしい小物に囲まれる
レストランは市内から若干離れているが、そのロケーションをものともせず週末の金曜日はものの見事に超満席。店内はエネルギーに満ち溢れ旨い素材と料理の香りがう充満しそれが渦を巻き、ゲストを包み込む。

この店の魅力はとにかく、とにかく北海道の極上の素材と料理にある。素材を選び、それを安定してキープできる技術、そしてその素材を料理人の技術で「料理」に仕立て上げる匠の技。

さあ、これでもかと繰り出される料理の世界を覗いてみよう。
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