潰れる会社の雰囲気とは
しゃべらない管理職、社内の雰囲気が暗くなった……
業績が絶好調の会社で暗い会社はありません。社内の雰囲気が沈滞しているということは、組織が病んでいるということです。業績が悪化してくると管理職は口をつぐみます。業績悪化の事実が広がらないように、上層部からかん口令が敷かれるからです。部下が不用意に業績のことを管理職に尋ねると、管理職はとぼけるか、ヒソヒソと小さな声で手短かに答えます。しだいに職場全体の風通しが悪くなり、くらーい職場になるのです。経営者がストレスフルな状態、様子が変!
中小企業の場合、業績の良し悪しが経営者の顔色に出ます。業績が悪化し、資金繰りが厳しくなると、経営者自ら金策に走ることになります。銀行、同業者、親戚・縁者など資金が借りられそうな相手を探します。当然ストレスが溜まり、イライラするようになります。経営者が昼間どこにいるのか誰も分からない、温厚な社長が怒りっぽくなったなどのシグナルが出たら要注意です。マネージャーが頻繁に会議を開く、会社にいない、管理職の退職が多い
経理部長が社内にいない場合は、資金繰りに奔走している可能性があります。また管理職が業績建て直しのために、頻繁に会議を開くようになると、業績が急降下している可能性があります。会議を開いても対策が出ないので、何度も会議が招集されます。また会社の財務内容を知り尽くしている経理部長や、業績を詳しく知る営業部長などの幹部が退職しだすと、お先真っ暗という状況になっている可能性が高いです。
エース級社員の退職は危険信号
引く手あまたのエース級の社員の退職も、危険信号です。優秀な人材は先々を見ながら行動しているので、動きが早いです。彼らはちょっとしたことから、経営不振の前兆を見て取ります。仮に会社の売上数字が分からなくとも、たとえば倉庫在庫を見ればある程度経営状況が把握できます。在庫が増えていれば、商品の売れ行きが悪化していると判断できます。在庫が増えて、それが売上金額として回収できなければ、やがて運転資金が枯渇します。
新規事業や設備投資が急に凍結になった
業績が悪化すると新規事業や新規の設備投資が凍結になります。新規事業を担当していた社員が異動になった、設備投資計画が白紙撤回された。これは業績悪化の前兆です。さらに業績が悪化してくると、徹底した経費削減命令が下されます。残業禁止、出張禁止、コピー禁止、ボールペンなどの事務用品の新規発注も停止されます。ここまで来ると、業績悪化は深刻です。昇給停止・給料遅配にも注意
給料が全額支払われなくなるなど、給料の遅配がはじまったら、倒産まで秒読み段階です。運転資金も底をつき、銀行からの借り入れも困難になっているということなので、早ければ3カ月後には倒産している可能性が高いです。給料遅配までいかなくとも、本来は昇給しているはずの給料が支払われないこともあります。昇給が凍結されるのは、少しでも人件費支出を減らしたいからです。昇給停止の理由が利益確保のためであればまだ良いですが、運転資金の確保のためであれば、最後の悪あがきの可能性が高いです。要注意です。
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