昨年(2007年)のサブプライムローン問題を発端とした世界的な金融不安、大きく下落した株価、改正建築基準法を契機とした住宅着工の落ち込み、地価上昇と建築資材高騰により値上がりした新築マンションや建売住宅の売行きダウンetc.

謝罪
売主会社が倒産!でも、まずは落ち着いて冷静に
さまざまな要因が重なり合って、経営不振に陥る不動産会社が相次いでいます。とくにファンドマネーに頼っていた新興デベロッパーほど影響が顕著。その建設工事を請け負っていた地方や中堅のゼネコンも痛手を受けているようです。

さらに、今年になって顕在化してきた都心部の地価反落で在庫処理は思うように進まず、まだ記憶に新しい「リーマン・ブラザーズ」の破たんによる影響がこれから本格化することも懸念されています。

もし万一、あなたが契約した新築物件の売主会社が倒産してしまったら、いったいどうすればよいのでしょうか。今回はこの「倒産」について考えてみることにしましょう。


不動産会社の倒産が止まらない?

まず下の表をご覧いただくことにしましょう。今年(2008年)に入ってから倒産した主な不動産会社とゼネコンを、新聞報道などをもとにまとめたものです。なお、不動産会社については負債総額が50億円未満、ゼネコンについては負債総額が100億円未満のものを省略しています。

主な不動産会社とゼネコンの倒産 (2008年1月~随時追記)
倒産
会社名 (所在地)
上場
適用
 負債総額
1月 六本木開発 (東京) 非上場 破産  1,340億円
2月 グレイス (神奈川) 非上場 破産   110億円
2月 アジャクス (神奈川) 非上場 破産   128億円
2月 長田組土木 (山梨) 非上場 民事再生法   107億円
2月 東洋ホーム (神奈川) 非上場 破産     94億円
4月 ケイアール不動産 (東京) 非上場 特別清算  1,677億円
4月 スカイエステート (東京) 非上場 特別清算   198億円
5月 ミキシング (大阪) 非上場 民事再生法   186億円
5月 近藤産業 (大阪) 非上場 破産   322億円
5月 フレックス (東京) 非上場 破産   114億円
6月 レイコフ (大阪) ヘラクレス 破産   276億円
6月 NANBU (東京) 非上場 破産     87億円
6月 スルガコーポレーション (神奈川) 東証2部 民事再生法   620億円
6月 ケイ・エス・シー (東京) 非上場 破産   100億円
6月 インベスト (福岡) 非上場 会社更生法     97億円
6月 愛松建設 (愛知) 非上場 民事再生法   155億円
7月 真柄建設 (石川) 東大証1部 民事再生法   348億円
7月 堀田建設 (愛媛) 非上場 民事再生法   110億円
7月 ダイドー住販 (大阪) 非上場 民事再生法   248億円
7月 グローバルファンデックス (東京) 非上場 破産     63億円
7月 ゼファー (東京) 東証1部 民事再生法   949億円
7月 キョーエイ産業 (広島) ジャスダック 民事再生法     87億円
7月 北野組 (北海道) 非上場 破産   125億円
7月 興大 (東京) 非上場 破産     55億円
7月 三平建設 (東京) ジャスダック 民事再生法   167億円
7月 蒐英 (広島) 非上場 民事再生法     51億円
7月 マツヤハウジング (東京) 非上場 民事再生法   279億円
7月 ハウジング大興 (東京) 非上場 民事再生法   138億円
7月 多田建設 (東京) 非上場 会社更生法   179億円
8月 丸美 (福岡) 非上場 民事再生法   220億円
8月 志多組 (宮崎) 非上場 民事再生法   278億円
8月 アーバンコーポレイション (広島) 東証1部 民事再生法  2,558億円
8月 協同興産 (東京) 非上場 破産   753億円
8月 セボン (東京) 非上場 民事再生法   621億円
8月 創建ホームズ (東京) 東証1部 民事再生法   338億円
8月 都市デザインシステム (東京) 非上場 民事再生法   203億円
9月 エフ・イー・シー (東京) 非上場 民事再生法   130億円
9月 Human21 (東京) ジャスダック 民事再生法   464億円
9月 シーズクリエイト (東京) 東証1部 民事再生法   114億円
9月 リプラス (東京) マザーズ 破産   325億円
9月 ランドコム (神奈川) 東証2部 民事再生法   309億円
9月 インテックス (東京) 非上場 民事再生法     54億円
10月 エルクリエイト (神奈川) ジャスダック 破産     60億円
10月 新井組 (兵庫) 東大証1部 民事再生法   427億円
10月 ニューシティ・レジデンス投資法人 (東京) J-REIT 民事再生法  1,123億円
10月 井上工業 (群馬) 東証2部 破産   115億円
10月 ノエル (神奈川) 東証2部 破産   414億円
10月 康和地所 (東京) 非上場 民事再生法   143億円
10月 ダイナシティ (東京) ジャスダック 民事再生法   520億円
11月 ディックスクロキ (福岡) ジャスダック 民事再生法   181億円
11月 環商事 (滋賀) 非上場 破産   198億円
11月 レアルシエルト (東京) 非上場 民事再生法   131億円
11月 モリモト (東京) 東証2部 民事再生法  1,615億円
11月 日昭興産 (大阪) 非上場 破産   417億円
12月 ウエスト・ハウス (大阪) 非上場 特別清算     70億円
12月 松本建工 (北海道) ジャスダック 民事再生法   134億円
12月 フレッグインターナショナル (東京) 非上場 民事再生法   257億円
12月 ダイア建設 (東京) 東証2部 民事再生法   300億円
12月 中野坂上地所 (東京) 非上場 特別清算   133億円
12月 総合建物サービス (東京) 非上場 特別清算     59億円
 2009年
1月 小川建設 (東京) 非上場 民事再生法   190億円
1月 トップハウス (三重) 非上場 破産     76億円
1月 東新住建 (愛知) ジャスダック 民事再生法   491億円
1月 クリード (東京) 東証1部 会社更生法   650億円
1月 ジョー・コーポレーション (愛媛) 非上場 民事再生法     90億円
1月 章栄不動産 (広島) 非上場 民事再生法   292億円
1月 シックス (福岡) 非上場 破産     50億円
1月 栄泉不動産 (大阪) 非上場 民事再生法   580億円
1月 ミヤビエステックス (東京) 非上場 民事再生法   205億円
1月 富士ハウス (静岡) 非上場 破産   358億円
2月 日本綜合地所 (東京) 東証1部 会社更生法  1,975億円
2月 日綜不動産 (大阪) 非上場 会社更生法   122億円
2月 ニチモ (東京) 東証2部 民事再生法   757億円
2月 あおみ建設 (東京) 東証1部 会社更生法   396億円
2月 木原建設 (福井) 非上場 民事再生法   162億円
2月 カプリス(フルハウス) (東京) 非上場 民事再生法   105億円
3月 寿企(としき) (東京) 非上場 民事再生法     57億円
3月 司建物管理 (東京) 非上場 破産   790億円
3月 パシフィックホールディングス他2社
(REIT) (東京)
東証1部 会社更生法  1,940億円
3月 エスグラントコーポレーション (東京) セントレックス 民事再生法   191億円
3月 ダイドーサービス (兵庫) 非上場 民事再生法   157億円
3月 アゼル (東京) 東証1部 破産   442億円
3月 アーバンエステート (埼玉) 非上場 破産     54億円
4月 中央コーポレーション (愛知) 東名証2部 民事再生法   340億円
4月 ライフステージ (大阪) ヘラクレス 民事再生法   113億円
4月 ドリーム・ワン (大阪) 非上場 破産     98億円
5月 グランメール (東京) 非上場 破産   106億円
5月 ジョイント・コーポレーション (東京) 東証1部 会社更生法  1,476億円
5月 ジョイント・レジデンシャル不動産 (東京) 非上場 会社更生法   204億円
5月 ニューシティコーポレーション (東京) 非上場 特別清算   120億円
6月 栗本建設工業 (大阪) 非上場 民事再生法   146億円
6月 千代田興産 (東京) 非上場 破産     79億円
6月 セントラルホームズ (愛知) 非上場 民事再生法   130億円
6月 宮川建設 (北海道) 非上場 民事再生法   104億円
6月 Sea Capital (東京) 非上場 会社更生法   155億円
10月 アートハウジング (東京) 非上場 民事再生法     58億円
11月 穴吹工務店 (香川) 非上場 会社更生法  1,403億円
12月 ライフコート (東京) 非上場 破産   230億円
 2010年
2月 栄光開発 (埼玉) 非上場 破産   122億円
5月 プロパスト (東京) ジャスダック 民事再生法   554億円
6月 ディースリー (大阪) 非上場 破産     55億円
7月 住宅サービス (東京) 非上場 破産   130億円
9月 茨城県住宅供給公社 (茨城) 非上場 破産   548億円
10月 大和システム (大阪) 東証2部 民事再生法   633億円
10月 京都住研 (京都) 非上場 破産   323億円
10月 都市未来ふくおか (福岡) 非上場 特別清算     80億円
11月 森脇工務店 (大阪) 非上場 破産     74億円
11月 日本エイベックス (大阪) 非上場 特別清算     50億円
11月 キクエイ都市開発 (静岡:東京) 非上場 破産     63億円
11月 シーエーエム(シスコ・アセット・マネージメント)
(東京:京都)
非上場 民事再生法   142億円
 2011年
1月 志眞建設 (大阪) 非上場 民事再生法   109億円
1月 FIELD(明治建物) (大阪) 非上場 破産   不詳
3月 タカスギパワーホーム (滋賀) 非上場 破産     61億円
7月 ラハイナコーポレーション (愛知) 非上場 破産     65億円
9月 サンシティ (宮城) 東証1部 民事再生法   248億円
 2012年
1月 下村産業 (大阪) 非上場 破産   208億円
1月 イマックス (東京) 非上場 破産     50億円
4月 小野プランニング (東京) 非上場 破産     68億円
5月 神戸市住宅供給公社 (兵庫) 非上場 民事再生法   433億円
10月 日本セルカ (東京) 非上場 破産     58億円
11月 ホームポイント (東京) 非上場 破産     59億円
 2013年
4月 東海興業 (東京) 非上場 民事再生法   140億円

これらの中には一般の消費者と接点がない不動産会社もありますが、積極的に新築マンション分譲や建売分譲を手掛けていたところも少なくありません。また、上表には記載しなかった負債総額50億円未満の不動産業者の倒産もいくつか報道されています。

すでに売買契約を締結し、その引渡しを楽しみにしていた新築物件の売主会社が倒産すれば、いったいこれからどうなるのかと途方にくれてしまう買主も多いでしょう。でも「売主が倒産した!」と慌てる前に、その倒産の中身をよく理解しておくことも必要です。

上表をみると、2008年6月頃までは破産、それ以降は民事再生法が目立つようですが、これらの違いについて次のページで簡単に説明します。


page1 ≪不動産会社の倒産の動向≫
page2 ≪倒産の中身の違いは?
page3 ≪売主会社が倒産したときには?