伝統食の保存食品も見直して
梅干しなど、伝統的な保存食も日持ちがよいので見直してみましょう。
1位 水
2位 パン・クッキー・乾パン
3位 缶詰
4位 カップ麺
5位 ご飯(生米)
6位 ご飯(アルファ化米)
7位 乳児用の飲み物・食べ物
8位 その他
この回答にはありませんが、私はぜひ干し野菜や干ししいたけ、麩、干しわかめや干しひじきなどの乾物をぜひ活用していただきたいと思います。乾物は、もちろんすべてではありませんが水分をぬいていますのでミネラルや食物繊維の含有量が高いのが特長です。
また削り鰹や、ちりめんじゃこや干しエビ、高野豆腐はたんぱく源でもありますし、カルシウムなども豊富に含みます。
インスタントの麺類を食べるにしても、細切りの乾物などは乾物をそのままスープなどに入れて食べられるので便利ですし、野菜不足解消に少しでも役立てることができます。乾物独特の旨味や甘味なども増しておいしくなります。
以前書いた記事でも自家製干し野菜についてご紹介していますので、ご参考にお読みください。「残り物で簡単保存食! 常備したい薄切り干し野菜」
また、日頃から梅干しなどやぬか漬け、キムチなどのお漬け物なども常備できればしておくとよいですね。昔は味付けを「塩梅(あんばい)」というように、梅干しで調味してきたので、ただ梅干しを食べるというだけでなく、調味にも利用できますし、梅干しはクエン酸で腐りにくいので日持ちがします。酸味で唾液の分泌を促し、消化を促す働きも期待されます。
またぬか漬けなどのお漬け物は、ただ調味液に漬けただけのものではなく、伝統的な製法(乳酸発酵など)で作られたものでなければ「日持ち」の意味がありません。
ナッツ類、ドライフルーツなども、栄養価も高くおいしくてまたよく噛むことにもなり、リラックスするのに役立つかもしれません。チョコレートや羊かんも日持ちがしますし、また甘いものでエネルギー補給もできます。野菜や果物の代わりにはなりませんが、少しでも栄養成分を補うためには、野菜や果物100%の缶ジュースなどもあるとよいでしょう。
食べ慣れた味がもたらす効果
被災後緊張が続く中で、日常食べ慣れたものを食べると、少しほっとできたりするものです。食の役割は、ただ栄養を摂る、体の調子を整えるというだけでなく、この「ほっ」とできる情緒的な部分が、特に非常時にはとても大切だと思います。家族の好みのものをピックアップしておきましょう。そしてしまいこんでしまわずに定期的に食べて、ローリングストック法で活用するように意識してみてはいかがでしょうか。
ミドリ安全.com は、自社の非常食でアルファ化米の商品を、日常の中でアレンジして食べるレシピを女子栄養大学と開発し提案しています。
調理器具も忘れずに
食べるものだけでなく、卓上用のカセットコンロのボンべなどの調理器具の確認もお忘れなく。ラップやアルミホイル、クッキングペーパーなども、ストックしておきましょう。ラップやアルミホイルはお皿にひいて使えば使い捨ててお皿を洗う水が節約できます。被災時は水不足にもなりがちで普段通りの贅沢には使えませんが、衛生面も重要な問題です。手洗いの水がない場合に、除菌スプレーなどで手を清潔にしてから調理する、あるいは調理用の薄い手袋などもあればなお便利です。疲労や精神的なストレスで免疫も落ちている際は、食中毒などを防ぐためにも素手で調理をしないように気をつけましょう。
関連リンク/
残り物で簡単保存食! 常備したい薄切り干し野菜(食健康)
災害避難時にお口のケアが必要なワケ(食と健康)
参考/
・ミドリ安全.com
・『aff』特集「もしも」に役立つ日々の知恵(農林水産省)
・サバイバルフーズ(株式会社セイエンタプライズ)
・日本人の食事摂取基準(2015年版・厚生労働省)