世界を揺るがした名門バレエ団の一大スキャンダル
世界三大バレエ団のひとつ、ボリショイ・バレエを舞台にした一大スキャンダル、セルゲイ・フィーリン襲撃事件。この事件を正面から捉えたのが、ドキュメンタリー映画『ボリショイ・バビロン 華麗なるバレエの舞台裏』。240年に渡る劇場の歴史のなかで、ボリショイの舞台裏に初めてカメラが潜入! 事件の真相と劇場の闇に迫ります。(C) 2015 RED VELVET FILMS LTD. ALL RIGHTS RESERVED
ロシアの名門バレエ団、ボリショイ・バレエのスター・ダンサーだったセルゲイ・フィーリンが同団の芸術監督に就任したのは2011年のこと。フィーリンは独自の方針で劇場の改革を進め、確かな業績を納めるが、内部では強い反発を招いていた。そんななか起こった、2013年の襲撃事件。ある晩覆面をした男に硫酸をかけられたフィーリンは、片目を失明するという重傷を負う。しかし度重なる手術の末、見事芸術監督の職に復活。やがて、キャスティングを巡りフィーリンと対立していたソリストのパーヴェル・ドミトリチェンコが首謀者として逮捕され、事件は解決したかにみえたが……。
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劇中は『白鳥の湖』『バヤデルカ』『スパルタクス』をはじめとしたステージ・シーンのほか、リハーサル風景、舞台裏の様子など、これまで明かされてこなかったボリショイの貴重な映像を収録。さらに事件の証言者として、マリーヤ・アレクサンドロワ、マリーヤ・アラシュ、スヴェトラーナ・ザハーロワ、ニコライ・ツィスカリーゼといったスター・ダンサーたち、そしてウラジーミル・ウーリン総裁や元芸術監督のボリス・アキーモフなど主要人物が続々登場。彼らが語るボリショイとは? そして映画『ボリショイ・バビロン 華麗なるバレエの舞台裏』が映し出す真実とはーー。
photo:Jiro Nakajima
次ページでは、出演者のひとりであり、ボリショイ・バレエのプリンシパル、マリーヤ・アレクサンドロワのインタビューをお届けします!