ping値が大きいと起こること
送受信の間にデータの一部を失ってしまうことがどのくらいあるかを示す、パケットロス率、なんていうのも快適なオンライン対戦には重要だったりします。
ping値が大きい人がいるということは、みんなで対戦している時に、反応が遅い人がいるということになります。それぞれの操作がゲームに反映されるのに、遅れてくる人がいるので、ゲームはどこかで帳尻をあわせなければいけません。
帳尻をどうあわせているかはゲームによって違うので、それによって起こる現象もやや違いがあります。RPGなど、シビアな位置取りやタイミングの調整を必要としないゲームでは、あまり問題にならないこともあります。今回はスプラトゥーンで起きる現象についてお話します。
スプラトゥーンは、4人1組の2チームが対戦するゲームで、弾丸の代わりにインクを撃ち合うシューティングゲームです。床を塗った面積を競ったり、あるいはインクを相手にあてて倒すこともできます。しかし、通信環境が良くないと、不可思議な現象が起きます。
例えば、インクを撃っているはずなのに床が全然塗れず、困っていると遅れてぱっと塗れるような現象。あるいは、目の前の敵にインクを当てても倒すことができずに、しかし数秒遅れてから倒したと表示がでたり。あるいは逆に、撃たれた覚えがないのに、遠く離れた敵にやられてしまったり。つまり、応答速度の速い人と遅い人の帳尻を合わすために、本来の操作が遅れて反映されるような現象が起こります。いわゆる、「ラグ」と呼ばれるものです。これではお互いにまともな対戦になりません。
通信の状態が良くなければ、試合の途中で抜けてしまうこともありますし、試合自体が強制的に終了してしまうこともあります。試合の途中で仲間が抜けてしまうと、4対4という少人数で対戦するスプラトゥーンでは、人数が少ない側が勝つのは極めて難しくなります。もちろん、途中で試合が終わってしまったらガッカリです。
ここで、不安定な回線を使っている人とは対戦したくないな、という気持ちを持つ人がいます。そこで、テザリングでスマートフォンからオンラインに繋いで対戦するのはやめて欲しい、ということになるのですね。
固定回線は減っている?
スマートフォンが普及したから固定回線が減っている、というわけではなさそうです
総務省が公開している「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(平成26年度第4四半期(3月末))」によると、固定のブロードバンド回線の契約数は、2009年に3,033万件でしたが、その後ジワジワとを続けて2015年3月時点で3,680万件となっています。その数字を支えているのはFTTTH方式、いわゆる光回線の増加です。こちらは2009年時点で1,502万件だったのが、2015年3月には2,661万件となっています。
【関連サイト】
「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(平成26年度第4四半期(3月末))」(総務省・PDF)
これは事業者向けと家庭用を合わせた数字ですので、その点は考慮する必要がありますが、基本的には通信環境は良くなっています。固定回線は契約者数を増やし続けていますし、しかも光回線が大きく伸びています。
じゃあ、なんで今スマートフォンのテザリングやモバイルWiFiルーターで対戦している人の話が出てくるのか、ということになります。