ストレス/人間関係・人付き合いのストレス

断れない方必見!壊れたレコード・テクニック(2ページ目)

どうしても断りたい予定や勧誘の電話が断れないという悩みを持っていらっしゃる方に、どうして上手く断れないのかの理由を考え、「壊れたレコード・テクニック」と呼ばれる考え方で克服していく方法をご紹介します。

矢野 宏之

執筆者:矢野 宏之

臨床心理士 / 心の健康ガイド

同じ言葉を繰り返す壊れたレコード・テクニック

レコードはレコード・ディスクに傷がつくと針が飛び、同じ場所を何度も再生します。「壊れたレコード・テクニック」とは、壊れたレコードのように同じ言葉を繰り返す方法です。同じ言葉を繰り返すため、理由を詳しく説明する必要はありません。何も考える必要はないのです。

それでは、先ほどの会話で「壊れたレコード・テクニック」を使うとどのように会話が展開するかをみてみましょう。

同僚:「今度の土曜日に、社会人野球の試合があるんだけど、人数が足りないんだよ。お前もなんとか都合つけてこれない?」
Aさん:「その日は、外せない用事があるから、行けないんだ」
同僚:「用事って何の用事なの?」
Aさん:「外せない用事なんだよ。だから行けないんだ。ごめん。」
同僚:「野球は人数が集まらないとできないんだよ。頼める奴がいなくてさ。どうしても駄目なの?」
Aさん:「残念だけど、その日は外せない用事があって、行けないんだよ」
同僚:「ちょっとの時間でいいんだよ。守備の時に立っててもらうだけでいいから」
Aさん:「その日は、行けないんだよ。本当にごめん」
同僚:「分かったよ。他の人に当ってみる。」
Aさん:「ごめんね」

この例のように壊れたレコード・テクニックを使うと、相手が論破する理由をみつけられません。そのため論破できなくなります。


壊れたレコード・テクニックのコツ

この壊れたレコード・テクニックのコツは、本当に同じ言葉を繰り返すことにあります。違う言い方をすると、主張が曖昧になってしまうためです。同じ主張を繰り返されると、相手は早くあきらめてくれるはずです。また、自信を持った態度で、同じ言葉を繰り返すと、なお効果があります。

「壊れたレコード・テクニック」は、色々な場面で使うことができます。同僚との会話から、しつこい電話勧誘やキャッチ・セールスまで、是非使ってみてください。

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