同じ言葉を繰り返す壊れたレコード・テクニック
レコードはレコード・ディスクに傷がつくと針が飛び、同じ場所を何度も再生します。「壊れたレコード・テクニック」とは、壊れたレコードのように同じ言葉を繰り返す方法です。同じ言葉を繰り返すため、理由を詳しく説明する必要はありません。何も考える必要はないのです。それでは、先ほどの会話で「壊れたレコード・テクニック」を使うとどのように会話が展開するかをみてみましょう。
同僚:「今度の土曜日に、社会人野球の試合があるんだけど、人数が足りないんだよ。お前もなんとか都合つけてこれない?」
Aさん:「その日は、外せない用事があるから、行けないんだ」
同僚:「用事って何の用事なの?」
Aさん:「外せない用事なんだよ。だから行けないんだ。ごめん。」
同僚:「野球は人数が集まらないとできないんだよ。頼める奴がいなくてさ。どうしても駄目なの?」
Aさん:「残念だけど、その日は外せない用事があって、行けないんだよ」
同僚:「ちょっとの時間でいいんだよ。守備の時に立っててもらうだけでいいから」
Aさん:「その日は、行けないんだよ。本当にごめん」
同僚:「分かったよ。他の人に当ってみる。」
Aさん:「ごめんね」
この例のように壊れたレコード・テクニックを使うと、相手が論破する理由をみつけられません。そのため論破できなくなります。
壊れたレコード・テクニックのコツ
この壊れたレコード・テクニックのコツは、本当に同じ言葉を繰り返すことにあります。違う言い方をすると、主張が曖昧になってしまうためです。同じ主張を繰り返されると、相手は早くあきらめてくれるはずです。また、自信を持った態度で、同じ言葉を繰り返すと、なお効果があります。「壊れたレコード・テクニック」は、色々な場面で使うことができます。同僚との会話から、しつこい電話勧誘やキャッチ・セールスまで、是非使ってみてください。