演出・振付は平山さんが手がけています。平山さんの振付法とは?
平山>おふたりは本当に素晴らしいダンサーでありコレオグラファーでもあるので、私の方から“絶対にこうして欲しい”と言うのではなくて、“こういうアイデアで臨んだらどんなものが出ますか?”というきっかけ出しをする感じ。そこから出てきたものを私自身も受け止めて、また発展させていくような、共同作業に近い感覚があります。でもふたりとも本当に真面目なので、ひとつひとつ真剣にやろうとしてくれるんですよね。パッと何か渡すと、自分の中に入れてまずは消化しようとする。原田>平山さん独特の動きやニュアンスがあって、それは私にとってすごく新鮮で、踊ってて楽しいです。でもどうしても動きがジャズダンサーになってしまうので、そこは苦戦しているところです。
加賀谷>ダンスのスタイルは同じでも、全く違う身体性をもらい、自分の身体を通す作業はなかなか普段できないからすごく楽しい。最近はもう自分の作るものしか踊らなくなってきているので、振りをつけてもらうというのは何だか新鮮ですね。
原田>あと平山さんは、“やるぞ!”ってスイッチが入ったときのエネルギーがすごい。毎回どうくるか読めなくて(笑)。
加賀谷>確かにそう。スイッチが入るタイミングがわからないんですよね。同じコンテンポラリーでも全然違うなって思います。