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子育て世帯、祖父母から援助してもらう?

「子育てや将来の介護など、何かと安心なので、祖父母(夫婦の親)の近くに住みたい」とおっしゃる方が多いです。一方で、「子育て期に、どの程度祖父母にお願いしていいものか、分からない」とおっしゃる方もいます。実際に子育てをしながら働いている夫婦は、祖父母にどれくらい助けていただいているのでしょうか。今回は、祖父母との住まいの距離別に、生活面と経済面の援助について、ご紹介します。

平野 直子

執筆者:平野 直子

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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孫はかわいいって言われるけど、世間の人は、どれくらい子育てを手伝ってもらっているのかな?

孫はかわいいって言われるけど、世間の人は、どれくらい子育てを手伝ってもらっているのかな?

祖父母(親世帯)との住まいの距離は

小さなお子様がいるご夫婦が、ライフプランの相談にいらっしゃる際、お子様をガイド平野の相談室に連れていらっしゃる方もいますが、「(ご夫婦の)両親に預けてきました。」という方もいらっしゃいます。

ご実家の近くにお住まいの方は、両親が近くにいると安心、ということを普段から実感しているため、将来の住まいについても「同居」や「二世帯住宅に建て替え」「実家の近くで、新居を探す」という選択肢が多いです。

また、これからお子様を希望されるご夫婦の場合、「妻は出産後も働きたいので、祖父母が近くにいると安心。できる限り実家の近くに住みたいけれども、どのくらいの距離までなら大丈夫か気になる。」という方もいらっしゃいます。

実際、子育てをしながら働いている夫婦は、祖父母(夫婦の親世代)にどれくらい助けてもらっているのでしょうか。「第3回(2014)子育て世帯全国調査」から、「祖母との住まいの距離別、世話的援助と経済的援助の割合」をご紹介します。(同別居状況は、妻または夫の母親のうち、もっともアクセスしやすい居住状態にいる方を指しています。)

労働政策研究・研修機構「第3回(2014)子育て世帯全国調査」結果速報をもとにガイド平野が図表作成

労働政策研究・研修機構「第3回(2014)子育て世帯全国調査」結果速報をもとにガイド平野が図表作成



祖(父)母と同居

子どもの世話や家事の援助を月2回以上受けた割合が58.2%と最も高く、半数以上の世帯が世話的援助を受けていました。ガイド平野の自宅周辺でも、朝・夕、おじいさんおばあさんと一緒にいる小さなお子さんを見かけることが増えたように感じます。保育園や習い事の送り迎え、体調が悪い時の付き添い、買い物や夕食の支度など、祖父母が助けてくれると何よりも心強いと思います。また、経済的な援助も、年数回からそれ以上の頻度で受けた世帯は、42.8%と、最も高い割合でした。一緒に暮らしているということで。食費や水道光熱費など、祖父母に援助してもらう場面も多いのかもしれません。

祖(父)母の家の近く(徒歩圏内)で別居

3世代が集えるキッチンにして良かったね!

3世代が集えるキッチンにして良かったね!

同居に比べると割合は低くなりますが、世話的援助を受けている割合は38.8%と、4割近くなっています。「戸建の実家からほど近い場所でマンションを借りている」「違うフロアーだけど、同じマンション内に空きが出たので、中古で購入した」など、いろいろな住まい方がありますが、「毎日世話的援助を受けている」という方から、「残業で夫婦の帰宅が遅くなる時」「子どもが熱を出した時」など、ちょっとした時に祖父母に助けてもらう、という方もいらっしゃいます。また、経済的援助については、27.7%となっています。日常の生活費は、お互い別々にやりくりしているけれども、一緒に外食やお出かけをした場合に、祖父母が支払ってくれる、というケースが考えられます。

祖(父)母の家から、片道1時間未満の場所(準近居)

世話的援助を受けている割合は26.3%と、同居や近居よりも割合が低くなりますが、4世帯に1世帯の割合で、世話的援助を受けていることが分かりました。例えば、車で20~30分程度であれば、ちょっとした時に子ども(孫)を預かってもらったり、祖父母に子世帯(孫)の家に来てもらうこともお願いしやすいかもしれません。経済的援助については、29.8%と、ほぼ近居と同じ割合でした。

祖(父)母の家から、片道1時間以上離れた場所で別居

普段は会えないけれど、帰省などで一緒にお出かけする時に思い切り甘えさせてくれるね!

普段は会えないけれど、帰省などで一緒にお出かけする時に思い切り甘えさせてくれるね!

世話的援助を受ける割合は、7.5%と一気に低くなります。例えば「2人目以降の子どもが生まれるので、妻が数日間入院する」「冠婚葬祭、出張等で数日間夫婦が留守にする」「夫婦のどちらかが体調を壊して入院する」などは、離れた場所に住む祖父母に助けてもらうこともあると思います。経済的援助については、23.6%と、約4世帯に1世帯の割合で、援助を受けていました。帰省や一緒に旅行をする時や、子どもの進学時等に援助をしてもらうのかもしれません。

同居や近居を始める場合の注意点は?

ガイド平野は、二世帯住宅に関するセミナーで親(祖父母)世代のお客様からお話を伺うこともあるのですが、「子どもや孫たちと暮らせるのは楽しいけれども、自分たちの生活のペースや体力、金銭面で負担が重くならないか、ちょっと心配」とおっしゃる方も多いです。同居や近居をなさっている方に伺うと、「祖父母が無理なく援助できる範囲について確認し、援助をお願いする場合のルールを決めている」とのことでした。また、特に同居の場合は、生活費や光熱費の分担方法など、金銭面についても、最初に取り決めておくことをお勧めします。

●これから住む場所を探す場合
祖父母の体調や生活スタイルに合わせて住み方を変えてもいいね!

祖父母の体調や生活スタイルに合わせて住み方を変えてもいいね!

住宅購入を予定しているご夫婦の中には、「実家との距離」「住宅の予算」「支援してもらいたいこと」について悩まれる方も多いようです。予算の関係などで、住まいの対象エリアを拡げると、「実家から電車で30分以上」というケースもあります。一見近いと感じる地域でも、「ドアツードアで50分以上となった場合、頻繁に世話的援助をお願いできるのか?」といった視点も含めて、住まいの場所をご検討ください。

【関連リンク】
●共働き夫婦、住むのは親の近く?遠く?
●親から住宅資金を援助してもらう方法
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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