「直接」教えてくれる人
NintendoDirectで岩田社長の「直接」が聞けなくなるのは、本当に寂しいですね
ニンテドーDSやWiiでは、「ボタン」をほとんど使わないゲームによって、ゲームをしてこなかった人でも分かりやすく遊べるハードとなりました。
また、岩田氏は「直接」ゲームユーザーに語りかけた人でもありました。任天堂のWebサイトで展開される「社長が訊く」では新作ゲームの開発陣を相手に、ゲーム作りの苦労話や面白いエピソードを引き出し、社長、あるいは元プログラマーならではの視点で解説していきます。動画で任天堂ハードのゲームを紹介する「Nintendo Direct」では、岩田氏が「直接!」と決め台詞を言って、自らゲームを説明しました。
社長が訊くやNintendo Directは、ゲームメディアですら及ばないほどの分かりやすさと密度の濃さで、多くのユーザーから支持を得ることとなりました。
ベンチャー企業にアルバイトで入った若者は、その後、その才能を持ってたくさんの名作を生み出し、そしてゲームの楽しさ、素晴らしさをより多くの人に伝えることに尽力し、大変な成果を挙げていきました。
イカ達から、たくさんのありがとう
もちろん、スプラトゥーンだけでなく、Twitterなどでも多くの人からメッセージが寄せられています
いつもスプラトゥーンの楽しい失敗談や、新しいブキやステージの感想などで賑わうその広場は、その日だけ雰囲気が違いました。
そこには、岩田氏の冥福を祈る声で溢れていたのです。たくさんの、たくさんのイカたちが、みな若すぎる死を悲しみ、たくさんの楽しいゲームを届けてくれたことに感謝し、そしてその安らかなる眠りを祈っていました。
それは、岩田氏が作ってきたものに感動し、やってきたことに共感し、がんばってきたことに敬意を払うみんなの声です。彼は特別な人でした。何故なら、彼はとてつもなく多くの人にゲームの楽しさを、面白さを、伝えてきた人だからです。ある時はゲームを通して、ある時は社長として、ある時は直接、ゲームのすばらしさを教えてくれました。
そして多くの人がそれを受けとり、多くの人を幸せにし、そのことに彼らは感謝しているのです。
岩田氏の目指したゲーム人口の拡大。追悼の意を込めて、任天堂が、そしてゲーム業界が、より多くの人たちをゲームで幸せにしてくれることを、願いたいと思います。これまで、たくさんのゲームを本当にありがとうございました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
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