ミュージカル/ミュージカル・スペシャルインタビュー

良知真次、七色の表現者【気になる新星vol.13】(4ページ目)

日中合作『陰陽師』や『ライムライト』等、多彩な作品で存在感を放つ良知真次さん。近く『宝塚BOYS』『ドリアン・グレイの肖像』に出演、着実にキャリアを築いている彼の原動力、そして目標とは? 2018年&2015年のインタビューをお届けします!

松島 まり乃

執筆者:松島 まり乃

ミュージカルガイド

「本当にやりたいこと」に気づき
改めて「ミュージカル」という道を選ぶまで

『宝塚BOYS』写真提供:東宝演劇部

『宝塚BOYS』写真提供:東宝演劇部

――ここからは良知さんの「これまで」をうかがいたいと思いますが、良知さんは15歳でジャニーズ事務所に入られたのですよね。なぜアイドルを目指されたのですか?

「僕はアイドルになりたかったわけではないんです。テレビでアイドルを見ても特に憧れたりという気持ちはなかったんですが、中学生の時にたまたま少年隊の『PLAYZONE』のビデオを見て、衝撃を受けたんです。歌って踊ってアクロバットもして芝居もして、この人たち何でも出来るんだ! かっこいい! 僕もこういうふうになりたい! と思ってオーディションを受けました」

――さっそくジャニーズJr.として活動されましたが、下積みが長く続きましたよね。それでも心が折れなかった、その原動力は何だったのでしょうか?

「心が折れそうになる時ももちろんありましたが(笑)。でも心が折れても、そのたびに立ち上がれたのは、やっぱり“やりたい”という気持ちがあったから。どんなに悩んで“無理だ”と思っても、それでもやりたいと思ったということでしょうか。苦しい時も不安なときも、常に“やりたい”という気持ちに支えられたし、それが結果として次に繋がってきたんじゃないかと思います。
『ブラックundefinedメリーポピンズ』撮影:難波亮

『ブラック メリーポピンズ』撮影:難波亮

もう一つ、応援してくださる方々の存在が大きかったです。ジャニーズの時から応援してくれる方が、当時の僕はバックダンサーをやっていることが多かったから、ミュージカルの世界で主演が決まったときにびっくりしたと手紙を送ってくれたり、劇団四季時代、それ以降に僕を知ってくれた方々もいろんな思いを持ちながら応援してくださっていて、とっても嬉しいです。

ある時期、自分の歩む道についてすごく悩んでいて、先輩から“芝居をやりたいのか、歌か、踊りか、一つ決めてそれに向かって進んでいったほうがいい”と言っていただいたことがあって、その時僕は一つに絞れなかったんですね。それは僕に才能がないということなのか、と思ったのですが、 “いや僕は全部やりたいんだ”と気が付いて、改めてミュージカルの道に進むことを選んだんです」

――04年から2年ほど、劇団四季に在籍。『ジーザス・クライスト=スーパースター』『マンマ・ミーア!』に出演したり、『コーラスライン』のマーク役を演じました。四季で学んだことの中では何が一番大きかったですか?

「ジャニーズとは180度世界観も違うので、一言でいうのはすごく難しいんですけど、役者としての基礎でしょうか。例えば、日本人である以上は日本語を大切にしなければいけない。台詞を言う、お客様に伝えるのであれば、お客様がチケット代を払ってくださっている以上、1階でも2階でもどこに座っている方にも平等に聞こえなくちゃいけないということを教えてもらったりしました。僕も自分が舞台を観ていて、“何言ってるんだこの人”と思うのはいやだと思うんですよ。では台詞をきちんと伝えるためにはどういう身体が必要か、といったことまで学ばせていただいたと思います」

*次頁では秋に控える『ダンス オブ ヴァンパイア』について、また今後の抱負をうかがいます!
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