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豪速球のBABYMETAL、魔球のHKT48? 

豪速球のBABYMETALと魔球のHKT48? 幕張メッセ・横浜アリーナ2デイズと共に大型ライブで成功を収めた両グループのライブに見る「アイドルのケレン味」とは。

大坪 ケムタ

執筆者:大坪 ケムタ

アイドル・タレントガイド

25000人の期待に応える豪速球!BABYMETAL幕張公演

Facebookに「○年前の今日の投稿」を見る機能があるんですが、最近それを見て3年前の6月にBABYMETALを生で見たことを思い出しました。2012年6月23日にZepp Tokyoで行われた、タワーレコードのイベント『POP'n アイドル』。そのトップバッターとしてBABYMETALは登場。その曲の良さや3人のパフォーマンスはもちろんのこと、こちらを威圧するように並べられた10基以上のマーシャルのスピーカーに骨バンド(エアバンド)といったビジュアルも含めたライブの楽しさに「このグループはちゃんと追いかけたいなあ」と思った記憶があります。ただそこからBABYMETALは破竹の勢いで進軍を始め、なんとか国内ワンマンまでは追えても2014年には海外公演がメインとなり、さすがに追い切れなくなりましたが……。
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日本では昨年発売された1stアルバム『BABYMETAL』は今年に入りボーナストラック入りでUS盤・EU盤が海外レーベルより発売された。

そして今年の6月21日、BABYMETALが幕張メッセで2万5千人のファンを集めるライブ、その名も『巨大天下一メタル武道会』を開催しました。国内での大型ライブは今年1月さいたまスーパーアリーナで行われた『LEGEND”2015″~新春キツネ祭り』以来。そしてその合間にも初公演となるメキシコやオーストラリアを含む海外ツアー公演やフェスに参加。さらに英国の有名音楽誌『KERRANG!』の『KERRANG! AWARDS 2015』で日本人初アワードと、その話題は広がるばかり。もともとライブの本数が多いグループではないとはいえ、各種情報をYouTube等で情報を追い続けるばかりの日本ファンの渇望感と人気の広がりを表すように、チケットは早々にソールドアウト。

今回は「場内すべてモッシュピット(BABYMETAL流にいえばMOSH’SH PIT)」ということで、同じフラットなフロアに立つ25000人が一斉に拳…ではなくキツネサインを上げる光景は強烈なインパクト。その中央に位置するステージ上ではSU-METALの存在感、いや軽々しく使うものではないですが、あえて言えばその「カリスマ性」の高まりが前以上に強烈なものになっていました。圧倒的なボーカルは安定感を増し、スクリーン越しに見せる強い視線、時に見せる儚げな表情。世界を回る覚悟をしてきた者だけの気迫、そして世界を見てきた者だけにしかない強さが、もともと凛とした彼女の佇まいをより強靭なものに。

またこの日披露された新曲は、アルバム発売以降の『Road of Resistance』『あわだまフィーバー』に比べて最もポップで振り付けも愛らしいもので、また世界中から「踊ってみた」動画が投稿されるのが想像できる1曲。ともかく25000人の観客とBABYMETALの3人のぶつかり合いのようなケレン味なしのステージは、海外遠征を経てさらにパワーアップした3人を見せつけられました。

そしてライブを振り返ってみて、少し気になったのがこの「ケレン味なし」という部分です。
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