カビが生えやすい場所を図解
カビが発生しやすく家具配置に注意すべき箇所を図に示します。a:外気に面する角の部屋の隅部に置いた本棚、タンスの裏
b:北側の壁に接して配置したベッド、勉強机の裏
c:北側の壁に接して配置したタンスの内部、裏
d:外気に面する角の部屋の隅部の天井と壁の境目
e:外気に面する壁と天井の境目
家具配置上の注意点
タンスの中身はゆとりをもって。
- 本棚、タンスの裏側に数センチのスペースを空けて置く。そうすることで空気の流れができる。
- タンスの中身は少な目に。扉は開けておき、内部の換気を心がける。
- 勉強机やベッドを置くときも壁からのクリアランスを取り、ぴったりつけて置かない。たまに移動して裏にカビが生えていないか確認する
生活上の注意点
例えば次のような生活スタイルの工夫で、結露をある程度少なくすることはできます。- 洗濯物の部屋干しをしたときは換気を心掛け、サーキュレーターや扇風機を使って早く乾かす
- キッチン、浴室、洗面、トイレなどの水回りの換気は十分行う
- 人は寝ているときに水蒸気を出し、結露の元となる。なるべく分散して一つの部屋に固まらずに就寝する。なるべく北側の部屋では就寝しない。
しかし実際のところ、マンションの間取りでは南向きにリビング・ダイニングを配し、寝室は北向きになっているケースが多いです。北側の洋室を寝室として使う場合、衣類の収納場所としてタンスを置きたくなりますが、結露やカビを防ぐ意味でもタンスは置かず、衣類はなるべく造り付け収納(クローゼット)に集約してしまうことをお勧めします。この場合のクローゼットは外気に面する壁に接していないことが条件です。
今回は家具配置の注意点をまとめましたが、結露とカビの一番の対策は換気です。日ごろから窓を開けて自然通風を取り込んだり、扇風機やサーキュレーターを使って空気を停滞させずに流れをつくることが大切です。
【関連記事】
夏も発生!マンションで結露が起こりやすい3つの場所
家の中のカビ対策トップ10
ワンランク上のマンション断熱の見極め方
サーキュレーターで効果的に洗濯物を乾燥させる方法
Copyright(c)2015 住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所 All rights reserved.