実用性を重視すると、自然とこの形になる!
T・MBHの新製品は「蹴菱(けびし)」と名付けられた携帯用靴べらです。一見すると、クロコダイルやリザードなどのエキゾチックレザーで出来た、ただの(いや、「ただの」では全然ないのですが……)六角形の板。でも、この形がベストだと気付くまでに、岡本氏はそれこそ何日も寝ずに必死に考察・試作の繰り返しだったそうです。
「最初は素直に、いわゆる『カード型』にしようと思ったんです。ほら、一昔前テレホンカードを靴べら代わりに使うアイデア、流行ったじゃないですか。あれを思い出したのですが、色々と試作を重ねて行くうちに、どうもこういう形の方が実用性に富む!って気付いたのです」
岡本氏曰く、六角形となった理由その1は、実際に用いる際の速さと確かさ。四角形だと、その下辺とインソールとが線状にしっかり接していないと靴べらとしての役割を果たし難い一方、六角形だと下辺のどこか一点とインソールとが接していれば十分に機能できる訳です。例えば、外出先で目上の人を待たせていたりで1秒でも早く靴を履きたい時には、この形状の方が圧倒的に速く、しかも無理なく靴に足を納めることが可能。要は通常の靴べらの下辺が丸いのと同じ理屈で、言われてみれば一番下の辺だけ何気に丸みを帯びていますよね。
第2の理由は収納。特に服のポケットへの出し入れへの配慮から。この蹴菱は高さ約8.7cm×幅約6.1cmなのですが、例えばこの大きさだとジーンズやチノーズに付くウォッチポケットにちょうど隠れるか頂点だけ微妙に顔を出す程度なので、上端部をちょっと引っ張ればすぐに取り出すことが可能。「あれ、どこだっけ?」とその種のポケットの中で指をまさぐる、あのイライラする時間が節約できるのです。これまでの靴べらとは大いに異なり、何せ薄い平面ですので変な凸凹は表に露出しませんし、さらには3つ目の理由にも密接に絡むのですが、パンツの脇ポケット、それにヒップポケットに入れたとしても立ったり座ったりの動作を干渉しないのも嬉しい点です。
で、3つ目の理由と行きたいところですが……これは岡本氏ならではの驚くべきアイデアが内包されていて説明が長くなりそうなので、稿を改めた方が良さそうですな。次の記事まで暫くお待ちを!
【商品紹介】
T・MBH 蹴菱
寸法:高さ約8.7cm×幅約6.1cm
材質・色:クロコダイル(黒・ボルドー・ネイビー・オーク・赤・濃紺)、リザード(青・深緑・ピンク・黄色・焦げ茶・黄緑・赤・グレー)、オーストリッチ(黒・焦げ茶・ネイビー・パープル・タン・水色・モスグリーン・ダークグリーン・オレンジ・ピンク・ボルドー・グレー)、エレファント(黒・焦げ茶・ライトグレー)
税込価格:クロコダイル:4万1040円 リザード・オーストリッチ・エレファント:2万7000円
【問い合わせ先】
T・MBH
HP:TAKUYA MADE BY HAND
(以下は2015年6月1日から)
住所:〒111-0053 東京都台東区浅草橋3-26-3 アコルデ浅草橋3F
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FAX:03-5829-4136