梅干し(練り梅)と言うと日本人では、知らない人がいない日本古来から愛され続けてきた伝統的な食べ物の1つだと思います。

私は小さい時、たまに無性に梅干しを食べたくなる時があって、その後は決まって熱を出していました。いつしか私にとって梅干しは、体の不調を教えてくれるなくてはならない食べ物になっていました。

そんな私が愛してやまない梅干しの優れた効能をはじめ、おすすめの使い方など、ご紹介させて頂きたいと思います。

梅干し、梅肉とは?

梅干し

梅干し

梅干しとは、6月くらいに収穫された梅の果実を塩漬けにした後、土用の晴天の日を選び、風通しのよいザルなどに並べ、三日三晩干し、梅を塩漬けにした時にしみ出てくる液体(梅酢)につけて果肉を柔らかくした物の事を言います。

また、この天日干しの事を「土用干し」と言います。塩漬けにしただけで、日干ししない物は梅干しとは言わず、梅漬けと呼びます。

また、梅干しの種子を取り除いた果肉を叩いた物を梅肉と言い、調味料として広く和食に浸透し、使われています。

ちなみに昔から「うなぎと梅干し」の食べ合わせは悪い!と言われてきましたが、医学的には、梅干しが胃酸を濃くして油っぽいうなぎの消化を助けるので、逆によい組み合わせのようなので単なる迷信のようです。

歴史

梅の原産は中国と言われていますが、梅の木が日本に伝わったのは3世紀の終わり頃と言われています。ちなみに中国の梅干しは、酢漬けの梅の事を言い、日本の塩漬けの物とは違っていて、今日本で食べられている梅干しは、日本独自の物になります。

日本で梅干しが作られるようになったのは、平安時代と言われていて、当時の天皇である村上天皇が病気になり、その疫病を梅干しと昆布のお茶で治したと言う事からこれが元旦に飲む縁起物として後世に受け継がれ「大福茶」の起源となり伝わっているようです。

鎌倉時代には、高級で一般庶民の口に入る事はありませんでしたが、武家の人々の間まで広がり、病を治す薬として食されていました。

兵士の出陣、凱旋時に縁起が良い物としても用いられていました。

戦国時代にも武士の出陣の際には、縁起をかついで梅干しを食してから出陣したそうですし、梅干しは保存食としてだけでなく、戦場での傷の消毒、解毒剤、食中毒、伝染病の予防として使われたり、疲労回復させるための栄養剤として食料袋に「梅干丸」を契帯し、戦場への必需品だったようです。

一般庶民に広がったのは江戸時代で、梅干しが紫蘇で赤く着色されるようになったのはこの頃、それまでは着色されていない物が食べられていました。

江戸では、大晦日や節分の夜には「福茶」を飲み、正月には黒豆と梅干しのおせちを祝儀物として食べていました。

また、「梅雨」と言う言葉が中国から日本に伝わったのもこの頃。その由来は諸説ありますが、「梅の実が熟す頃に降る雨」からきていると言われています。

梅干しの効能

昔から薬として使われている梅干しは、すばらしい効能を持ち合せている事は皆様もご存しかと思います。梅干しには、クエン酸をはじめ8種類の有機酸が含まれていて疲れの原因となる乳酸を抑える働きがあるので、疲労回復効果が期待できます。

また、クエン酸は体内でカルシウムの吸収を良くする働きがありますので、カルシウムを多く含んだ物と一緒に摂る事をおすすめします。

クエン酸はドロドロ血液の原因でもある酸性を中和させ、弱アルカリ性に保つ働きがあるので、血液サラサラ効果が期待できますし、エネルギーの変換を無駄なく出来、余分な脂肪を作りませんし、糖質の燃焼効果を高めて血糖値を下げたり、血液値の上昇を防いだりしますので、ダイエット効果も期待できます。

梅干しに含まれている、梅リグナンは抗酸化作用に優れており、活性酸素を抑制する働きがあるので、生活習慣病や老化予防に役立ちます。

また、「若返りのホルモン」と呼ばれるパチロンが含まれているので、進んで摂りたい食品ですね。

胃がんの原因となり、日本人の半数以上が感染していると言われているピロリ菌ですが、梅干しの中にはそのピロリ菌を阻害または、抑制する梅グリナンの一種「シリンガレシノール」という成分が含まれています。

これからの季節、食中毒やO-157などが心配ですが、梅干しには抗菌、減菌、殺菌作用があるので、予防のためにも常食したいものです。

腎臓、肝臓の働きを高める働きや解毒作用があり、二日酔い、乗り物酔いにも役立ちます。

ざっとあげただけでも、これらの効能があり、梅干しが「医者いらず」と言われている所以が良く分かります。


使い方

土用干し

土用干し

梅干しには、単に粗塩で漬け込んだオーソドックスな“白梅干し”

塩漬けした梅干しに塩もみして白梅酢につけた赤紫蘇の色素をつけた“赤じそ漬け”

「調味梅干し」と呼ばれる白干しを塩抜きしてかつお節、醤油、みりんで味付けた“かつお梅” 

白干しを塩抜きしてはちみつで味付けした“はちみつ漬け”などがあります。

賞味期限などが記載されている「調味梅干し」などは、冷蔵庫に保管して、期限内に食べるようにしましょう。

私のおすすめの食べ方は食事の1番最初に梅肉和えを食べる食べ方で、血糖値の上昇も抑えられ、ダイエットにもおすすめです。

例えばサラダや冷奴に。オリーブオイルとの相性も良いので、梅肉とオリーブオイルを混ぜてドレッシングやソースとしてかけたり、卵焼きや納豆に加えたり。

焼き肉を食べる時に梅肉を焼き肉のタレに加えるとあっさり食べられますし、生姜焼きに加えるのもおすすめです。また体が酸性になるのを中和してくれますのでお勧めです。

肉じゃがやカボチャの煮物などに梅肉のままでも良いのですが、オリーブオイルとあわせたタレで和えてみて下さい! 意外なおいしさにびっくりすると思いますよ!

餃子を食べる時に梅肉とごま油とラー油を混ぜた物で食べてみて下さい! その相性の良さにクセになります。

梅肉を少しみりんでといて焼き魚にかけて食べるのもお勧めですし、お刺身をつけて食べるのもおすすめです。

これからの季節、食欲増進にも一役かってくれますし、夏バテ予防にも効果的ですので、毎日少しずつでも進んで摂りたいですね。

1日1個程度の梅干し(梅肉)で、健康管理を心掛けましょう!


梅干しを使ったレシピ

しその香りと梅干しの風味が豊かな、シチリア風いわしのサクサクパン粉焼きレシピです。ふわふわないわしとサクサクなパン粉の食感がクセになりますよ。ぜひ試してみてくださいね。
シチリア風いわしのサクサクパン粉焼き

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。