キャリアプラン

稼ぐ力-キャリア形成への新しい視点とは(2ページ目)

インターネットを軸とするデジタル情報社会では、事業やサービスの栄枯盛衰も激しく、10年も経てば、高業績企業ランキング、ヒット商品も大きく様変わりする世の中です。このような社会では、どんな仕事に就くにせよ、「稼ぐ力」が必要です。では、稼ぐ力を醸成するために求められることは何でしょう?

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


消える仕事、新しい仕事

近未来を予測して、キャリアを考える必要性が出てきた

近未来を予測して、キャリアを考える必要性が出てきた

20年前(1995)と現在(2015)を見てみましょう。20年前と言えば、日本ではインターネットの黎明期です。1995年は、阪神大震災(1月)や地下鉄サリン事件(3月)があった年です。日本では1998年からインターネット人口が倍々で増えていくことになります。

失われた仕事としては、例えば、高速道路のETCが普及した結果、インターチェンジで料金を回収する仕事は劇的に減りました。駅の改札員も自動改札の普及によりほとんど見られなくなりました。逆に、新しい仕事として、ウェブデザイナーやスマートフォンのアプリケーション開発者など、新しい仕事が世に生まれ、今や引く手あまたです。

過去から現在までを振り返り、未来を想像することも一手です。但し、変革のスピードは加速しています。時流を掴むことが稼く力に大きく寄与します。

デジタル依存からアナログ回帰へ

スマートフォン等で日常的にフェイスブック等のSNSを利用していると、多くの時間を割いていることがわかります。ITはそもそも道具なのですが、この道具に支配される感が否めません。主従が逆転し、ある調査機関の予測では、30年後は人間の脳以上に電脳の方が機能的に上回るということです。恐ろしい未来です。

仕事柄、企業研修などの趨勢として、最先端企業であるグーグル、アマゾンなどではパワーポイント等で装飾された資料を一切使わず、車座となって体一つで参加するような研修が増えてきているとのことです。世界的に有名な経営戦略コンサルティング会社マッキンゼー社でも同様に原点回帰をしており、装飾ではなく、内容そのものにエネルギーを注ぐため、パワーポイントは使わないようにしているとのことです。

音楽鑑賞の世界でも、このところレコードが復活されているようです。昭和の頃のアナログの良さも復権してきました。

人間がそもそも持っている五感を駆使して考えることを企図しているものでしょう。確かにITの進化により、情報を検索したり加工することで、効率が良くなっている一方で、深く考える必要がなくなった結果、人間の脳が退化するという現象なのでしょう。

キャリア開発には未来志向と現在志向がありますが、“今、ここに”、全てのエネルギーを投入するという考え方(マインドフルネス)が脚光を浴びてきています。再現性の知であるサイエンスから一回性の知であるアートへ、象徴的な人物として、“芸術は爆発だ!”で有名な画家、岡本太郎さんの生き方は参考になろうかと思います。”今を生きる”という集中力も稼ぐ力になるかと思うのです。

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「起業家も実践!マインドフルネスという新しい生き方」
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