バレエ/大人バレエのテクニック解説

大人のバレエ「バットマン・ジュテ」の技術解説! やり方やコツとは?

「バットマン・ジュテ」 は、メソッドによって呼び名が違うバレエの技術・動きです。ワガノワ・メソッドでは 「バットマン・タンデュ・ジュテ」、RADメソッドでは 「バットマン・グリッセ」、フランス派では 「バットマン・デガジェ」 と呼ばれます。

執筆者:石島 みどり

大人バレエの技術「バットマン・ジュテ」

大人バレエの技術「バットマン・ジュテ」

バレエのメソッドによって名称が変わるステップの一つが「バットマン・ジュテ」です。

まずは今回のステップ 「バットマン・ジュテ」 の意味から確認しましょう。日本語に訳すと 「バットマン」 は 「打つ」、「ジュテ」 は 「投げる・投げ捨てる」 という意味になります。

バットマン・タンデュと同じ動きですが、足先が床から離れます。メソッドによって高さも変わります。ワガノワ派は45度、RAD派は2~3センチ、フランス派は10センチという指定があります。
 
<目次>
 

バットマン・ジュテ

バットマン・ジュテは、動脚を擦ってから空中に投げ出します。素早く動かせるために、床を押しながら出す間違いをする場合がありますが、動脚は床を軽く滑らすように出す事が大事です。床を押しながら出すと負荷がかかりすぎるため、脚に不必要な筋肉がついてしまいます。

バットマン・タンデュの位置を通して空中に投げ出し、戻すときもバットマン・タンデュの位置を通ります。この原則を必ず守る必要があります。

空中で一瞬脚を止めるようにする事がとても大事です。この静止がないと、ポジションに戻すときに乱暴に足先を床に打ち付けることになります。丁寧に戻すためにも、空中での静止を心がけましょう。
 

バットマン・ジュテ・ピケ

「ピケ」 は 「突き刺す」 という意味です。バットマン・ジュテにピケの動作が加わったものです。バットマン・ジュテで上げた脚を一瞬下ろし、つま先で突き刺すように床に鋭く触れてピケを行い、その後すぐにジュテの高さまで脚を上げます。

アクセントの取り方が難しい動作です。ピケから脚を上げるときにアクセントを取ります。脚の動きが一番強いときに上がっているように、脚で空を切るように上げます。軽々と脚が上がっているような雰囲気を出すために脚を力強く保つ必要のある動作です。
 

バットマン・ジュテのコツ

ジュテで脚を出した側の骨盤が浮かないようにしましょう。軸脚側の引上げを十分に行わないと、動脚側の骨盤が揺れてしまいます。これでは動脚の十分な鋭さを表現する事が出来ません。

空中での脚の形も大事です。つま先まで十分に伸ばしきりましょう。膝・足首・足ゆびまで一本のきれいなラインになるように心がけましょう。そのためには必ずバットマン・タンデュのポジションを通して空中に脚を出す事が必要になります。


バットマン・ジュテは、アッサンブレ、グラン・ジュテなどのジャンプのために必要な脚の筋力を養うための動作です。バットマン・ジュテを正確に行えるように十分にレッスンをして、きれいなジャンプのための準備をしましょう。

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