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Toys to lifeとレベルファイブの野望(3ページ目)

レベルファイブは2015年4月7日に、東京ドームシティホールにて新作発表会「LEVEL5 VISION 2015 THE BEGINNING」を行いました。目玉の1つは妖怪ウォッチシリーズの海外進出です。しかし、実はもう1つ、重要なタイトルがあるんです。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

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現実とゲームを交差させていくレベルファイブ

妖怪メダルの図

妖怪メダルでの経験を、本当の意味でいかして欲しいと願います(イラスト 橋本モチチ)

レベルファイブは妖怪ウォッチシリーズによって、これ以上無い成功を収めています。初代妖怪ウォッチは120万本以上を販売、妖怪ウォッチ2は本家、元祖、真打の3本あわせて出荷600万本以上の超特大ヒットとなりました。新作発表会では玩具などをあわせた関連市場が2,000億円を超えると報告されています。2,000億円ってどういう規模かというと、2014年の国内ゲームソフト市場が約2,200億円ぐらいですからね。本当にとんでもない数字だということがお分かりいただけるかと思います。

そのレベルファイブが次に目をつけたアイテムがToys to Lifeであるというのは、大変に興味深いことです。何故なら、Toys to Lifeは、妖怪ウォッチシリーズが、妖怪メダルなどで展開した玩具とゲームの連動をさらに一歩推し進めるアイテムであると同時に、海外でヒットして市場が成長している分野であるからです。

妖怪ウォッチシリーズの成功を活かし、大型クロスメディア展開、玩具とゲームの密な連動、そして海外展開までが視野に入り、スナックワールドはこれまでのレベルファイブの成功を集積させ、かつ、さらにチャレンジングなタイトルになりそうです。

正直に言えば、不安もあります。妖怪ウォッチシリーズはあまりにブームが過熱しすぎたため、妖怪メダルなどのグッズ獲得に子どもたちやその親御さんが右往左往する状況には、度々批判もあがっています。Toys to Lifeの仕組みは、面白い仕組みなだけに、使い方次第では子どもたちをより強く煽る可能性もあります。

次々に新しい挑戦を続けるレベルファイブ。ぜひ応援したいのですが、願わくば、本当の意味で妖怪ウォッチの経験をいかし、子ども達も、そしてお父さんやお母さんも、安心して楽しめるブームを目指して欲しいと思います。

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