宿泊場所には何を持っていく?どんな服装で?
出発時にサービスで提供されるサバイバルキット
午後4時30分ごろ、いよいよ一晩明かす小屋のある森に向けて送迎車で出発します!小屋は母屋からさらに4kmほど離れた場所にあり、一度出発すると次は朝まで母屋に戻ることはできないので、忘れ物や準備漏れのないよう注意して。小屋には一切電気が通っておらず、電波状況も良くないので持参した通信機器も使えない可能性が高いと考えておきましょう。また水道もなく、トイレは非水洗式のものが設置されているのみです。
参加費用には、一人あたり2Lのミネラルウォーター1本と、熱湯(+ティーバック)またはホットコーヒーの入った魔法瓶、そしてサンドイッチのセットが含まれていますので、もしそれ以上に水や食料が必要になりそうなら持参がマスト。ドミトリータイプの部屋ではプライバシーを守れるスペースはないも同然なので、出発前に、一晩明かすときの服装や体制を整えておきましょう。寝袋で仮眠をとったり外を眺めたりを繰り返すので、ジャージや家着のような楽な服装がおすすめ。また朝夕は夏でもかなり冷え込むことがあるので、靴下やジャケットなどの防寒対策も忘れずに。
1人用の小屋の内部のようす。どちらの小屋にも、カメラの望遠レンズを外に突き出せる穴と、三脚の代わりにカメラが固定可能な台座が設置されている
他に持参すると重宝しそうなものは、双眼鏡、虫除けスプレーや虫刺され(6~7月のフィンランドは蚊が大量発生します!)、ヘッドライト(ただし利用するときは光が大きく外に漏れないように配慮して)、本やトランプなどちょっとした暇つぶしアイテム。そしてやはり、性能の良いカメラは不可欠でしょう。壁には、マジックミラーになっている観察窓の他に、カメラの望遠レンズを外に向けて突き出せるようになっている穴のあいた布が張ってあります。コンパクトカメラであれ携帯のカメラであれ、撮影をするときはこの穴を利用すれば、ガラス窓を通さないリアルな外の世界を写真に収めることができます。ただしフラッシュ撮影は厳禁。また、三脚を設置するスペースがない代わりに、観察スペースの卓上にはカメラ固定用の円盤状の台座が置かれているので、これを利用すれば手ブレを防ぐことができます。
野生のクマがこんなに間近にやって来ることも。ドキドキしながら、息を潜めて撮影を楽しもう!
次に母屋への送迎車がくるのは翌朝7時ごろ。それまでは基本的に、小屋の外に出ることは禁止されており、例えばその間タバコを吸うことはできません。5月中旬から8月頭くらいまでは、白夜のおかげでほぼ夜通し暗闇の時間が訪れません。けれど、体調や動物の出現状況に合わせて適宜仮眠を取りながら、無理なく朝を迎えるようにしましょう。万が一緊急退出が必要な状況になったら、ガイドが小屋に同伴している場合は助けを求めます。ガイドが不在の場合、個室にこもっている場合は、予約時に相談しておけば母屋に待機しているガイドと通信可能な携帯電話を手配してくれます。英語堪能なガイドが集団宿泊小屋に居るかどうかは、状況によって確実というわけではないので、ガイドの同伴ステイを希望する場合は、その旨も必ず予約時に伝えておきましょう。
朝に母屋に戻ってからは、希望制で朝食を取り、各自身支度を整えて解散となります。もちろん、事前に頼んでおけば復路の送迎サービスもあります。朝にシャワーを浴びたい人は、乗り合い送迎車の出発時間次第で難しい場合もありますが、事前に打診しておきましょう。
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最終ページでは、予約方法やアクセス方法などをご紹介!