算数のできる子に育てる、低学年からの学習方法
算数ができる子には特徴があります
そこで私は日々、もっと早い段階から「そうならないための方法」はないものかと思案して参りました。それがこの「幼少期からの学習のしかた」というシリーズ記事です。国語・社会・理科については、以下の記事をご参照ください。
国語のできる子に育てる低学年からの学習法
社会のできる子に育てる低学年からの学習法
理科のできる子に育てる低学年からの学習法
うちの子のケアレスミス……どうしたらよいのでしょう?
さて今回は「算数」です。算数に関して、先輩ママたちの一番のお悩みは「ケアレスミスがなくならない」というものです。「ケアレスミス」については拙著「ケアレスミスをなくせば受験の9割は合格する」という本の中で詳しく説明をしておりますが、その要因や改善策は理解できても、いざ実践しようとした時うまくいかないこともあるようです。「鉄は熱いうちに打て」という言葉もあるように、やはり幼少期から対策を練っていくのがよいと思います。
実は私自身もケアレスミスの多い子どもでした。しかし私は、ケアレスミスによる失点をなくすとっておきの秘策に気づいたのです!それについては、次のページで詳しくご説明いたします。
キーワードはケアレスミスをたくさんさせること
ミスはさせないようにしたらダメ!どんどんさせてください
人間の能力は本当に素晴らしいものです。皆さんもご経験はないですか?お財布を自宅に置いたまま家を出てしまった時のあの違和感。お鍋を火にかけっぱなしにして放置してしまったときのあの嫌な感じ。そう!人は気付ける生き物なのです!自分のミスに。
つまりケアレスミスを逆にチャンスと捉え、それをなくそうと努力するのではなく、むしろどんどんミスをさせて、それに気付ける体質を作っていけばよいのです。まさに逆転の発想ですよね。
ミスに気付ける子に育てるための3つの注意点
しかしこのとき注意しなければならないことがあります。まずお子さまがミスをした時には頭ごなしに叱るのではなく、どこをどんな風にミスしてるのかできるだけ具体的にお話をしてあげてください。子どもというのは具体的な指示でないと、意味を理解できないものなのです。2点目は、決して怒鳴ったり体罰を加えないことです。そうすると子どもたちは萎縮し、のびのびとした成長が望めなくなってしまいます。ひとは身体に痛みを覚えると、精神的に不安定となりやる気が減衰することが知られています。叱咤激励のつもりでも、体罰は避けた方が良いのです。
3点目は正しいやり方でやり直させることです。正しいやり方がわからないと、自分のミスに気づけません。しかし反復練習する必要はありません。あくまでもミスをたくさんさせることが目的だからです。また小さいうちから「解き直しをするのが当たり前」という習慣を作っておけば、将来中学受験の学習が本格化したときも、保護者の皆様が「解き直しをしなさい」「復習しなさい」と怒鳴らなくても自然とやる子に育ちます。一石二鳥ですね。
人間ですからミスをするのが当たり前。ミスを減らす努力をしても無駄なことです。ここは逆転の発想で、むしろミスをたくさんさせて、ミスに気付ける体質をつくっていきましょう。そうすれば将来、テストの結果を見て「なんでこんなところをミスするの!」と叱らなくてもよくなりますよ。
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