エージェントのバックグラウンドを理解する
意外と知られていないが、実は日本には約17,000社ものエージェントがあり、日々人材の発掘や紹介を行っている。その企業形態や規模もまちまちであるが、効果的に採用を進めていくためには自社の採用案件に合ったエージェントを選ばなくてはいけない。そこでまず、3つの観点からエージェントの種別について紹介していく。[求人案件の取扱い領域]
- 総合型:あらゆる業界や職種の求人案件に対応する。ジェネラルな職種に強い。
- 専門領域特化型:特定の業種や職種の求人案件を扱う。専門性の高い職種に強い。
[データベースの構築方法]
- 登録型:求職者が自らその会社に登録した個人情報をDB化する。主に若手から中堅の人材が登録。
- サーチ型:独自のネットワークを駆使して適切な人材DBを構築する。ベテランやハイクラス人材が多い。
[報酬の支払い方]
- 成功報酬型:候補者が入社した時点で料金を払うスタイル。候補者を多く集めたい場合に適している。
- リテイナー型:固定の料金を支払ってから人材のサーチが始まるスタイル。採用難易度の高いポジションの採用に向く。
こうした種別を理解しているとエージェントが選びやすくなる。例えば、若手の営業スタッフを採用したい場合は総合型且つ登録型の大手エージェントが第一候補となり、ベテラン技術者を探すケースではその領域に特化したサーチ型エージェントが良い。もちろん、総合型エージェントでも領域別に担当者を置いていることが多いが、自社と同じ業界出身のキャリアコンサルタントの有無で人材サーチの精度は大きく異なる。
自社のファンになってもらう
エージェントを自社のファンにする
そのためには、“定期的にコンタクトをする”ことと、“自社に関する情報を可能な限りシェアする”ことが欠かせない。普段から自社の強みや事業の魅力を伝えておくことによって、自社に対するエージェントの理解が多角的になり、各候補者に対して適切なメッセージングをしやすくなる。実は、その会社を紹介する魅力的なネタが多いほど、エージェントは候補者に対して積極的に働きかけてくれる。
また、“合否連絡を迅速に行う”ことや“不合格を伝える場合はその理由を具体的に説明する”ことなどもとても重要である。エージェントが候補者にキメ細かく接することができると、採否の如何にかかわらずそのエージェントに対する候補者の信頼感が増し、その評判が新たな候補者を引き寄せることにつながるからだ。