ハローワークで人材を募集する

ハローワーク

多くの企業がハローワークで人材を募集している

ハローワーク
経由の求人は多くの企業で使われている募集方法です。
転職者がどのような経路で職を見つけているかというデータ(厚生労働省2014「入職者の入職経路に関する分析」を見ても、26.7%の方がハローワーク(ハローワークインターネットサービス含む)経由で就職しており、大きなウエイトを占めていることが分かります。

ちなみに人材紹介会社経由での就職は、転職者の3.4%に留まっています。以外と少ないですね。

ハローワーク経由の転職割合は、企業規模が小さくなるほど増えています。100人未満の中小企業であれば、転職者の34.6%がハローワーク(ハローワークインターネットサービス含む)経由で就職しています。

中小企業は紹介手数料がかからない、ハローワーク経由での募集を重視しているようです。

ハローワークは人材募集の基本中の基本です。ここでは、ハローワークの利用法について説明したいと思います。

ハローワークとは

ハローワークは公共職業安定所のことです。働く意思と能力がありながら職業に就くことができない人に、仕事を紹介するのがハローワークの最大の使命です。職業紹介以外でも、ハローワークは雇用に関連して多様なサービスを行っています。

ハローワークが提供するサービスは、個人向けと企業向けに大別されます。個人向けには、職業に就こうとしている人への職業相談(キャリアカウンセリング)や、具体的な職業紹介、職業訓練機関のあっ旋などを行っています。また失業給付など雇用保険の各種給付の窓口でもあります。

企業向けには、求人の受付、求職者の紹介、雇用に関する情報提供、雇用保険の加入や各種給付手続きの窓口業務を行っています。

ハローワークが行う求人情報の提供方法

ハローワークは、企業から求人情報を集めて様々な手段で求職者に提供しています。求人情報はハローワーク内の情報端末で検索して閲覧できるだけではなく、ハローワークインターネットサービスでも公開することができます。全国エリアで求職者を募集する場合は、インターネットでの公開も検討してください。

なおインターネットで求人を公開しない場合は、事業所管轄のハローワークでしか求職者は求人内容を知ることができません。自社への応募者数を増やすためにも、できればインターネットでも求人を公開した方がいいでしょう。

公開方法については3つあります。1つめは、全てのインターネットハローワーク利用者に対して事業所名、連絡先などを含む求人情報を公開する方法。2つめは、ハローワークの求職者に限定して、求人情報を公開する方法。3つめは、事業所名、連絡先を表示しないで求人情報を公開する方法です。

ハローワークでの求人手続

求人手続き

ハローワークでの求人手続き

ハローワークへの求人は、事業所の所在地を管轄しているハローワークに申し込むことになっています。はじめてハローワークを利用する会社は、「事業所登録シート」を記入し、登記簿謄本の写しなどを添付して窓口に提出します。

事業所登録シートの現物はハローワークにありますが、その記入方法はネットでも公開されています。

「事業所登録シート」の「事業内容」「会社の特長」欄は、求職者が見る求人票に記載されます。できるだけ具体的にかつ魅力的に記入しましょう。会社の方針や業績、将来性、社風、自慢の福利厚生など、「この会社に入りたい」と思わせる文章にまとめることがポイントです。

「事業内容」欄には、事業内容以外にも商品、ブランド、業績なども織り込むと魅力的なPRができます。以下の例を参考にして下さい。
  • 低価格の理容店チェーンを関東地区の駅ビルに出店しています(現在30店舗)。業容拡大につき新店スタッフを大募集。
  • おいしい和菓子を製造販売している創業120年のお店です。黒豆のブランドで全国展開しています。
「会社の特長」欄は、「社会保険完備」「働きやすい会社です」など、当たり前のことや他社と差別化できない事項を記載するのではなく、自社独自の特長や制度を記入すると効果大。以下の例を参考にして下さい。
  • 社長は35歳。平均年齢28歳の若い会社です。
  • メンタルヘルスで外部の相談機関と提携しています。社員を大切にする会社です。
  • 今年は3店舗新規出店しました。毎年成長している会社です。
  • 従業員のボランテア活動を応援しています。年4日の有給ボランテア休暇制度あり。
事業所登録シートの「事業内容」「会社の特長」欄は、それぞれ90文字程度しか記入できないので、会社のPR手段としてはやや弱いです。それでも工夫次第で、求職者に自社の魅力を伝えることができます。

求める人材が集まる求人申込書の書き方

ハローワークで人材を募集するには、求める人材のスペック(経験、資格、スキルなど)と具体的な労働条件を記入した「求人申込書」を作成し、窓口に提出する必要があります。「求人申込書」は「一般求人用」と「パートタイム用」の2種類がありますので、間違えないようにしましょう。

「求人申込書」には「仕事の内容」「必要な学歴・経験・免許・資格」を記載する欄があります。ハローワーク経由で人材を募集する場合、実はこの欄が非常に重要となります。ハローワークの企業の求人内容に合った求職者を紹介する機能(マッチング機能)は、有料人材紹介事業者ほど充実していません。そこで不適格な人材が応募してくるのを避けるためにも、自社が求めている人材はどんなスペックの人であるのかを、上記の欄で明確にするのです。

「仕事の内容」欄であれば単に「経理業務」と書くのではなく、「給与計算業務」とか「決算業務までできる人」など具体的な業務内容まで記載します。さらに自社で使用している経理ソフトの操作に堪能な人を求めている場合は、「経験」欄に「○○ソフトの操作経験がある人」と記入するとよいでしょう。

採用トラブルを未然防止する労働条件の書き方

求人申込書には「仕事の内容」だけでなく、賃金・労働時間など一定の労働条件についても記載することになっています。採用トラブルを未然に防止するためです。たとえば、「月収50万円以上」という求人広告に応募したところ、実際は残業代も含めた月収であったということもあります。

求人申込書に記載する労働条件で一番重要なのは、賃金です。賃金は、賃金形態(月給、日給、時給など)と賃金額について記載します。賃金額については、上限金額だけでなく、現実に支払われる可能性のある最低金額も記載しなければなりません。

さらに毎月の賃金については、基本給(月額)に加えて手当の種類と金額まで記載が必要。その他、昇給の実績や賞与の有無まで記載が求められます。

なお紙媒体などの有料の求人広告では、賃金について具体的金額を書かずに「委細面談」とか「当社規定による」などの表現で留めている例は多いです。また「成績によっては月収100万円以上」という誇大広告のような表現も見られます。しかし、ハローワーク経由での求人では、このような表現は許されませんので注意してください。

無料で活用できるハローワーク上手な利用術

ハローワークは国が運営している機関ですので、採用に関する様々な相談を無料でのってくれます。求人申込書の上手な書き方からはじまって、求職者に提示する労働条件まで気楽に相談しましょう。特に賃金は、業界水準よりも低いと応募者が集まりにくくなりますので、ハローワークの職員と相談しながら決めるといいでしょう。

ハローワークには賃金など労働条件に関するデータが豊富にあります。求人条件が同業他社に比べ高いか低いかなど、条件面でのチェックをしてもらえます。

さらに会社が作成した求人申込書に対し、求職者の視点でアドバイスをしてくれるのも魅力。ハローワークの職員は、多数の企業の求人を扱っているので、求職者に好感をもたれる表現の仕方などについては熟知しています。