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ホンダ・ジェイド試乗レポート「魅力は上質な走り」

発売から約1か月で5000台超と、月販目標台数の3000台からするとまずまず好調といえるスタートを切ったホンダ・ジェイド。ハイブリッドのみ、3列シートのみという品揃えでデビューした低全高3列ミニバンの出来はどうだろうか? 試乗レポートをお届けする。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

発売1か月で5000台超を受注したホンダの3列シートミニバン・ジェイド

ホンダ・ジェイド

ジェイドのラインアップは、1.5L直噴エンジンと1モーターのハイブリッドのみで、駆動方式はFFのみ。価格は「HYBRID」が272万円、「HYBRID X」が292万円


2月13日に登場した3列シートミニバンのホンダ・ジェイド。3月16日時点で5000台超という台数は、月販目標台数の3000台からするとまずまずのスタートといえるかもしれない。

「超高密度低床プラットフォーム」を謳うホンダ自慢の底床プラットホームを使い、全高1530mm(アンテナをのぞくと全高1500mm)という背の低さで3列シートを実現しているが、2列シートのステーションワゴンであるフィット・シャトルが全高1540mmであることからも分かるように、サードシートの頭上まわりに大きな期待を抱くのは酷だ。

そう考えると、いざという時に短時間、たとえば帰省したときに祖父母などを乗せるなどの緊急用と割り切るべきで、実際に座ってみても足もとも頭上空間も身長171cmの筆者には窮屈で、クーペの後席に収まったような座り心地で、膝を抱えるような感じで座るイメージだ。

凝った作りの2、3列目

ホンダ・ジェイド

全長4650?全幅1775?全高1530mmで、1800mm幅の制限がある駐車場はもちろん、1550mm以下の高さ制限のある機械式立体駐車場にも入庫できるサイズが魅力。とくに2列目席の座り心地と広さ感はストリームの上を行く印象だ


しかし、先述したように短時間であれば大人でも許容できるから、2列シートのステーションワゴンよりもニーズは高いと踏んだのだろう。普段はサードシートをたたんで、2列で使えば荷物の積載などでも実用になるが、3列目の背もたれを起こしたままだと荷室には小さなバッグ数個程度しか積めない。

3列目の格納などのシートアレンジは凝っているが、個人的には2列シートのワゴンの方が荷物の乗せ降ろしなどの面でも使いやすく、ストリームに設定されていたような2列仕様も選べると、ニッチではあるかもしれないが、ワゴンの使いやすさを熟知している層に支持されると思う。

2列目は斜めにスライドする

ホンダ・ジェイド

ホンダらしい先進的な印象のインパネで、情報はメーターと連続する横のディスプレイに表示され、センターパネルに使用頻度の高い操作系が集中配置されている


特等席の2列目は、「V」字にスライドするユニークなもので、後ろに下げるとリヤのタイヤハウスを避けるように約20°内側にスライドする。

横方向に余裕があり、大きなアームレストによる包まれ感があるのが美点だが、最後端までスライドすると中央側の足が前席のシートレールに少し干渉してしまう。女性が上品に足を揃えるように座るとゆったりと足を伸ばせる感じをイメージしてもらえればいい。

また、2列目席も背もたれをフラットに前倒しできるのは積載時の特徴で、シートアレンジに凝ったせいか、背もたれの天地高と座面の前後長がやや短めなのがワイドで座り心地がいいだけに惜しい。

次ページは、ジェイドの走りについて
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