75kmの航続距離を持つ、プラグインハイブリッド車「クラリティPHEV」

 
「CLARITY PHEV(クラリティ ピーエイチイーブイ)」

「CLARITY PHEV(クラリティ ピーエイチイーブイ)」


ホンダはTVCMで「2030年をめどに3分の2を電動化することを目指しています」というキャッチコピーを掲げ、75km(注)くらいまで電気自動車として使え、電池残量がなくなったらエンジンで走るハイブリッド車に切り替わる「クラリティPHEV」を発売した。果たして、どんなクルマなのだろうか?

ご存知の通り、電気自動車はランニングコストが圧倒的に安く、太陽光発電などで作った電力が使えるため地球にやさしい。参考までに書いておくと、ガレージ屋根に載せた太陽光発電パネルで、クラリティPHEVを年間1万km近く走れる電力を作ることができる。その気になれば、今でも自給自足可能なのだ。
「CLARITY PHEV(クラリティ ピーエイチイーブイ)」

「CLARITY PHEV(クラリティ ピーエイチイーブイ)」


ただ、電気自動車の場合、「航続距離が短い」という弱点を持つ。PHEVなら電池残量がなくなった時もガソリンで走れるため、補給してやればどこまでも行ける。日本の場合、1日当たりの走行距離は90%程度が60km以下。75kmの航続距離を持っていたら、ほとんど電気自動車と同じだといってよいほど。
 

ゆったりとした居住空間、乗り心地もよい

さてクラリティPHEVである。写真を見て頂ければ解る通り、燃料電池車のクラリティと共通の外観。車体サイズでいうと、ハイブリッド車なら400万円程度になるホンダ・アコードやトヨタ・カムリと同等だ。クラリティPHEVは高価な電池をたくさん積む分を上乗せし、588万円とした。
「CLARITY PHEV(クラリティ ピーエイチイーブイ)」

「CLARITY PHEV(クラリティ ピーエイチイーブイ)」


クルマとしての性能も上々。184馬力というパワフルなモーターを使い、発進加速は1500ccターボエンジン搭載のアコードに迫る。電池残量がなくなった時の燃費はJC08モードで28km/Lと、カムリハイブリッドとイーブン。短い距離ながら試乗してみたけれど、気持ち良く走ります。

電気自動車モードの時は、当然ながらモーター走行のため静かで滑らか。乗り心地だって上々。電池残量がなくなりハイブリッドモードになった時も、排気量1500ccという小さいエンジンを使うため、ほとんどエンジンの存在を感じさえない。車内スペースはゆったりしており快適である。
「CLARITY PHEV(クラリティ ピーエイチイーブイ)」

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「CLARITY PHEV(クラリティ ピーエイチイーブイ)」
 

先行発売のアメリカでは人気上々

先行発売されているアメリカでは人気上々。アメリカだと400万円前後の価格で販売している上、80万円の補助金まで付く。結果、320万円と普通のエンジンを積むアコードと同じ予算で買えてしまう。加えて、環境対応車のため通勤ラッシュの時間帯、ガラガラの優先レーンを走れるから嬉しい。
「CLARITY PHEV(クラリティ ピーエイチイーブイ)」

「CLARITY PHEV(クラリティ ピーエイチイーブイ)」のデジタルグラフィックメーター

「CLARITY PHEV(クラリティ ピーエイチイーブイ)」

「CLARITY PHEV(クラリティ ピーエイチイーブイ)」写真左:車両情報のスマートフォン表示 写真右:タイマー充電の時間設定

アメリカに住んでいたら、私も購入の筆頭候補にすると思う。日本の場合、補助金20万円だから実質566万円。優先レーンなし。クルマを買う時は当然の如く価格を考えるため、よほどの魅力を持っていないと購入しようとは思わない? 好き嫌いが分かれるデザインを除き、良いクルマながら高いです。

文頭に戻る。ホンダは一方的に3分の2を電動車両にすると言ってるものの、買うお客さんがいての話。アメリカより圧倒的に高い価格を付けたら(生産は狭山工場)、誰だって「売れないでしょうね~」と思う。もう少しお客さんの立場になって販売戦略を考えるべきじゃなかろうか。 
 


(注)カタログ航続距離は114.6km。アメリカEPAの認定値。アメリカのEPA(連邦環境保護庁)が審査して公表しているデータで、 EPA燃費などと言われています。電気自動車は燃費でなく、航続距離を表示します。

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