カタログを見ただけでスペックに驚かされる。ホンダ御自慢の新世代パワーユニットであるi-VTECの2000ccは、ほとんど競技用エンジンと言えるような内容を持つ。エクゾースト系は高温に耐えるステンレス製。可変バルブ付きサイレンサーを装備し、幅広い回転域で太いトルクを稼ぎつつ220馬力を引き出す。6速のマニュアルギアボックスは豪勢にも全くの新設計。全てのギアに強力なマルチコーンシンクロ(1速と2速はトリプルコーン!)ときた。駆動系はヘリカルLSD付き。ホンダ社内の計測データによれば、先代モデルで1分8秒だった筑波サーキットのライップタイムが7秒に縮まり、0~400m14,5が14秒1になったという。

乗るとどうか? 素晴らしいと思ったのがボディ&足回りの剛性感。コントロール失うと、そのままコースアウトする高速道路のIC出口にあるような高速コーナーをイメージして欲しい。テストコースのこういったコーナーを思い切り攻めても、タイプRときたら全く安心して走れてしまう。コーナーで車体やサスペンションにGが掛かると、どうしても「ゆがみ」や「しなり」が出る。こうなるとタイヤの接地面も変化するから、どうしても「粘ってから突如滑る」という挙動になりがち。望ましいのは、コントール出来る滑り。これには剛性が必要だ。タイプRのスペックを見たら、レーシングカーに近いボディの補強を行っているから凄い。

8400回転のレッドゾーンまで引っ張り、シフトアップしていく。新しい6速ミッションは素晴らしい仕上がり。シンクロが信じられないくらい強力で、気持ちいいくらいスパスパとギアチェンジ可能。ブレンボ製を奢ったブレーキだって凄い! 180kmからブレーキどっかんと掛けると、見事に効く! エンジニアによれば「サーキット走ってフェードしないことを目標としました。300mmのローター使ってます」とのこと。良いブレーキというのは単に効くだけでなく、コントロールしやすい。残念ながら公道ではタイプRの性能をフルに引き出すことなど出来ないかもしれないが、普通のペースで走っていても楽しいと思った。