アメリカ人も納得

インスパイア・走り
3.5リッターV6ユニットは、静かで滑らか。3気筒モードの採用で燃費は2リッター並みとアナウンスする。撮影:篠原晃一

先代インスパイアは北米仕様のアコードを日本向けに仕立てたモデルだったけれど、新型インスパイアもこの路線を引き継いできた。インスパイアの販売台数じゃ専用モデルを開発してもコスト的に合わない、ということなんだと思う。

御存知の通りアコードはアメリカじゃカムリとベストセラーカーの座を争うほどの成功を収めており、ホンダにとって重要な稼ぎ手。当然ながらアメリカ市場の流れをキッチリとフォロー。「燃費を落とさず可能な限り大柄なボディが欲しい!」というリクエストに応え、何と! 新型はボディサイズもホンダの最上級車となるレジェンドよりも大きくしてきたのだった。

インスパイア・室内
北米市場を最重視しているだけに大柄な男性4人がゆったりくつろげる居住空間を確保する

車内も広い! アメリカ人の体格を想定しているだけあって、大柄な男性4人で移動してもユッタリとくつろげる室内空間を確保出来ている。インテリアだって価格に相応しい質感と仕上げだ。もはやレジェンドの存在意義がなくなるほど。

乗るとどうか? 結論から書くと「正統派の良いクルマ」であります。3リッターから3.5リッターに拡大されたエンジンは、決して基本設計の新しいエンジンとは言えないが、細かな改良を多数受けた結果、トヨタや日産の最新のV6エンジン以上に静かで滑らか。

低回転域からしっかりパワーを出しており、全長5m弱+車重1.6トンという大柄なボディを軽々と走らせる。これだけの実力を持ちながら、レギュラー仕様とのこと。ガソリン価格が高値安定となっているご時世だけに、これだけで燃費が数%良くなったのと同じ効能を持つ。

また、V6エンジンは先代に引き続き「VCM」という可変シリンダーシステム(状況に応じて6気筒、4気筒、3気筒を使い分ける。4気筒モードは今回から加わった)を採用している。特殊なエンジンマウントやオーディオ用のスピーカーから不快なこもり音を打ち消すといったアイデアが盛り込まれており、違和感や気筒休止の変わり目はまったく指摘出来ず。

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