より使いやすくなったフラット35関連ローン

平成26年末より～金利は下がり傾向

住宅ローン金利は平成26年末～27年初めに下がり、史上最低水準を継続。とくに住宅金融支援機構が民間金融機関と連携して35年固定金利で提供している「フラット35」は、連動する国債金利が下がっていることもあって下がり方も顕著。最近の2015年6月フラット３５の平均金利は、2015年5月と比較し0.08％低下し、1.573％まで下がっています。

あまりに低金利が長く続き、常に「今が史上最低金利」と言われ続けてきたので、このフレーズに聞きなれてしまい、あまり実感わかないかもしれませんが、平成3年には8.5%だった時代と比べると、異常なほどに低金利が横ばいになっていることが分かると思います。

むしろこれほど長きに渡って低金利が続くのが特異であり、長期的なスパンで金利推移を予測すると、いつ上昇に転じてもおかしくはないという見方もできるでしょう。こうした余談の許さない状況、また収入予測も不安定な時代には、総返済額と月々返済額が最初に確定し、金利が長期に固定するローンのほうが安心という見方もできます。

フラット35Sの優遇期間中さらに引き下げ

そういう状況の中で、長期固定金利ローンの代表格「フラット35」のさらに高性能住宅に適用される「フラット35S」の金利引き下げ幅が拡大されました。平成28年１月29日（金）の申込み分までが制度拡充の対象となります。

フラット35Sは省エネ・耐震・バリアフリー・可変性に優れた住宅に適用される住宅ローンですが、このフラット35Sにおける当初５年間（長期優良住宅等の特に性能が優れた住宅については当初10年間）の金利引下げ幅が、現行の年▲0.3%から年▲0.6%に拡大されます。 この引下げられたフラット35Sを使うと、フラット35よりもどのくらいのインパクトがあるか見てみましょう。借入額3,000万円（融資率９割以下）、借入期間35年、元利均等返済、ボーナス返済なし、借入金利年1.47％の場合、金利Aプランでは当初10年間が0.87％、金利Bプランでは当初5年間が0.87%の優遇金利が適用されることにより、総返済額がフラット35が3839万円であるのに対し、フラット35S金利Aプランでは3665万円、金利Bプランでは3745万円となり、金利Aプランでは174万、金利Bプランでは94万円トクになるということになります。

現在用意されている住宅ローン減税や投資減税、省エネ住宅ポイントを使っても、ここまでの大きな現金節約効果は出にくいので、ぜひ検討したいところです。

さらにフラット35では頭金が多く準備できない人のために融資率9割以上のローンも用意していますが、やはり頭金が少なければどうしても頭金ありのローンより金利は高めになります。しかし今回の制度拡充ではこの金利差を縮め、融資率9割以上のローン金利も引き下げることになりました。 また、最近のニュースとして、中古住宅を買ってリフォームする場合のローンも一体で利用できる「フラット35リフォーム一体型」も登場。中古住宅の購入資金とリフォーム工事費を一体でローンが組めるものです。住宅の性能条件の多いフラット35としては珍しく、デザインリフォームや水回り、クロス張替えといった、どんな種類のリフォームも対象になるところが嬉しいところです。

なおフラット35関連ローンについては優遇予算枠など更新されていくため、以下などを随時ウォッチしてみてください。
住宅金融支援機構ホームページ