大学生の就職活動/就職活動の準備

本当にあるのか!? “就活都市伝説”を徹底解説(2ページ目)

毎年、就職活動を経験した学生の間で噂される就活都市伝説。採用活動では選考手法も面接官も企業によって異なるため一概には言えないのかもしれないが、実際に「就活都市伝説」と言われるものは実在するのだろうか。今回はガイドがよく学生間で噂される就活都市伝説を企業側の事情も含めて徹底解説する。

小寺 良二

執筆者:小寺 良二

ライフキャリアガイド

就活都市伝説3. スタバのバイト経験者は面接で強い

面接での自己PRではアルバイトについて話す学生も多いだろう。どんなアルバイトをやっていたかは学生によって異なるが「特定のアルバイト」が就活に有利ということはあるのだろうか?
面接での有利不利は当然学生には気になるところだ。

面接での有利不利は当然学生には気になるところだ。



よく噂されるのは「スタバのバイトを経験した学生は面接で強い」ということ。確かに私も過去に受けた面接はほぼ合格する女子学生がいたので「何のアルバイトをやっていたの?」と聞くと「スタバで働いています」と言っていたので、この就活都市伝説は本当だったのだと思ったが、詳しく聞くと本人は面接で1度も「スタバ」については話していないという。では何について話しているかと聞くと「ゼミの研究内容」だという。

しかしガイドはそれでも「スタバ」の影響がゼロではないと感じた。彼女はスタバで働いている事実は企業に伝えていないが、実際に職場で磨かれた対話能力や相手の気持ちを考えて動くスタンスなどはゼミのエピソードや面接官との会話の中で発揮されていたことだろう

スタバに限らずアルバイトを通じて徹底的に鍛えられた学生は面接で強い


就活都市伝説4. 内定を辞退すると水をかけられる

最後に紹介するのは毎年多くの内定者が怯える「内定を辞退すると水をかけられる」という就活都市伝説だ。

まずは学生であろうと人事担当者だろうと「人に水をかける」という行為は社会人として許されるものではない。そういった行為が過去にあったとしたら、それは水をかけた側が当然悪い。ただ考える必要があるのは「なぜ水をかけたくなるほど怒るのか」ということ。学生にとってはたかが自分を評価してくれた会社のうちの1社の内定を辞退するだけのこと。水をかけられる筋合いもないと思うのも当然だ。でも企業にとっての「内定辞退」とは一体どれほどの痛手なのだろうか。

企業の採用活動には当然お金がかかっている。就職サイトに載せるだけで100~200万、パンフレットや会社説明会の会場なども含めると最低300~500万円を投資して活動している。また1度学生と会って、その場で内定ということはまずない。何ヶ月も接点を取り続け、互いに理解を深め合った上で内定を出す。しかしその学生に内定を出すということは、他にその企業に入社しようと一生懸命頑張ってきた他の学生を落とすことになる。1人正社員を雇用すると定年まで2億~3億かかる。企業はそんな重い決断をして内定を出すのである。

採用シーズン中の内定辞退であれば、まだ他の選考中の学生に内定を出せば補充できるが、内定式直前の辞退などは大変で、もう一度採用活動を再開しなければならなくなる。辞退理由も色々あるがそれがもし「たまたま内定中に他の企業受けたら受かったんで……」のように自己中心的な理由だとしたら、担当者が水をかけたくなる気持ちもわからなくはないだろう。

就活活動も社会に出る前の「仕事」として捉えて、ぜひ相手の気持ちを考えた行動を意識しよう
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