住宅ローンの借入/住宅ローンの選び方(新規)

「2年固定金利」の住宅ローンが最も危険な理由(2ページ目)

住宅購入をする時に、避けては通れないのが「住宅ローン選び」。「変動金利」にしようか、「固定金利」にしようか、悩みますね。このどちらが良いのかは、各ご家庭のライフプランによって異なるので正解はないと考えています。しかしながら、ガイドが「選んではダメ」とお伝えしているローンがあります。それは「2年固定」の住宅ローン。その理由をお伝えします。

中村 諭

執筆者:中村 諭

住宅ローンガイド

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事例[変動金利の住宅ローン]

金額:3000万円
期間:30年
金利:0.775%「変動金利(全期間優遇)」
返済:元利均等返済(ボーナス返済なし)
基準金利(店頭金利):2.475%
優遇金利(全期間):▲1.7%

「変動金利」を選択した場合、6か月毎に金利の見直しが行われます。つまり固定期間6か月の住宅ローンという事になるのですが、6か月毎に返済額が変わっては、家計管理が大変です。そこで、金融機関は「変動金利」の住宅ローンに独自のルールを設けているのです。

家計に大きなダメージを与えるのはどっち?

家計に大きなダメージを与えるのはどっち?

● 変動金利の住宅ローンの特徴

・返済額見直しは5年毎
・見直し後の返済月額は前月の1.25倍を上限とする

※ 銀行によって本特徴が該当しない場合があります。ご注意ください。

すこし、ややこしいですが、6ヶ月ごとに金利は見直しされても、あなたの銀行預金口座から引き落としされる金額は5年間変わらない事を意味します。(金利が上がれば、元金の返済ペースが遅くなる問題はあります)

【変動金利ローンの返済額】
● 1年目 9万3422円
● 2年目 9万3422円
● 3年目 9万3422円
● 4年目 9万3422円
● 5年目 9万3422円
● 6年目 11万6777円

金利上昇時であっても「変動金利」の住宅ローンであれば、5年間は返済額が変わらないのです。6年目に返済額が増えたとしても、2万3355円が上限です。

さて、2年後に上限無く返済額が増える可能性がある住宅ローンと、5年後に上限付きの住宅ローン、どちらが家計に与える影響が大きいでしょうか。「変動金利」の住宅ローンは、問題を先送りしているに過ぎないとの意見もあると思います。しかしながら、環境の変化に対応するための時間稼ぎができること。これは大きなリスク対策だと考えています。2回目の返済額が増えるタイミングは10年後です。

(注)この記事は「変動金利」の住宅ローンは「2年固定金利」の住宅ローンよりも、家計管理においては低リスクと論じています。「長期固定金利」との比較ではありません。
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