なぜ「つなぎ融資」が必要なの?

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一戸建てを建築する時には、資金繰りを考えておくことも重要

一口に住宅取得と言っても、新築マンション、中古マンション、新築建売、中古一戸建て、住宅の新築などその形態はさまざまです。住宅ローンの視点からグループ分けすると、新築一戸建ての建築だけ、少し手続きの流れが異なります。

これは、住宅の建築にあたり、着工金、中間金というものの支払いが生じるためです。

住宅ローンは、原則、建物が竣工しているものに融資されます。新築マンションなどすでに建物が出来上がっているものについては問題ありませんが、一戸建ての着工金や中間金にローンを利用したい場合には、まだ建物が出来上がっていないため、住宅ローンを融資してもらうことができないのです。

そこで利用するのが「つなぎ融資」。つまり、建物が竣工して住宅ローンを正式に融資実行してもらうまでの間、つなぎで借入れするものです。つなぎ融資を借入れしている間は、金利のみを支払い、建物引渡し時に実行される住宅ローンで精算するという流れになります(一部の金融機関では、つなぎ融資を使わず住宅ローンを分割で融資してくれる場合もあります)。

また、一部、住宅ローンの実行時期と引渡しが同時にできない場合があります。この場合にも引渡しを受けるために、つなぎ融資を利用する場合があります。

「つなぎ融資」はどこでもあるわけではない

着工金や中間金も、自己資金で支払えなければ、つなぎ融資を利用すればよいのですが、ここで注意しなくてはならないのが、つなぎ融資はどの金融機関でも取り扱っているわけではないということ。

着工金や中間金を自己資金では支払えないという場合には、住宅ローン選びはまず「つなぎ融資」が利用できるかどうか、から始まります。どんなに金利面などで有利な金融機関であっても、利用できない金融機関の情報を集めても無駄になります。このことから、着工金や中間金分を自己資金で支払うことができれば、手続きの煩雑さもなく、住宅ローンも選択肢が多くなり、より有利なローンを利用できる可能性が出てきます。

フラット35でもつなぎ融資が利用できるものがあります。たとえば、楽天銀行のつなぎローンは「土地取得費用、着工金、中間金」の最大三回の分割利用が可能、ARUHIフラットつなぎでは「土地購入資金、着工金、上棟金、竣工金」の最大四回までの利用が可能になっています。

つなぎ融資利用の場合の注意点

つなぎ融資を利用するのに、知ってきたいこととしては、まず金利の支払いが生じること。一般的な住宅ローンの金利よりは高く3%程度のものが多いようです。例えば、1000万円のつなぎ融資を3%で半年間借入れした場合の利息は約15万円。これに事務手数料10万円(税別)や、契約書の印紙代などがかかりますので、諸費用の一部として計画しておきましょう。

また、つなぎ融資だけを利用するということは、ほとんどの場合できません。住宅ローンを融資してもらう同じ金融機関でつなぎ融資をしてもらうことになりますので、工務店やハウスメーカーとスケジュールを打ち合わせる際には、着工金、中間金はいつ、いくら支払うことになるのかをきちんと把握しておきましょう。

つなぎ融資を利用しないで済む方法

つなぎ融資と言えども、立派なローンです。金利もかかりますし、手続きもあります。できれば、建物の引渡し時に実行される住宅ローンだけで済めば楽ですね。

土地から購入する場合には、自己資金を土地購入に使いきってしまわず、建物建築の着工金や中間金にまわすことによって、建物建築については、つなぎ融資を利用せずに済みます。また、着工金や中間金をいくら支払うかは、工務店やハウスメーカーとの交渉ごと。相談することによって、手元にある自己資金の範囲内ですめば、つなぎ融資を利用せずにすみます。

一般的なつなぎ融資のほかに、出来高に応じて支払いをする「すまいと」「日本住宅保証検査機構 安心ローン」などもあります。これらは、工務店が倒産した場合などでも、完成までの完全サポートもついているサービスです。より安心を求めるのであれば、こういったサービスを利用するのも良いでしょう。ただし、利用できる工務店、金融機関が限られていますので、利用できるかどうかの確認も必要になります。

一戸建ての建築は、新築マンションなどとは異なった資金繰りや住宅ローン選びの必要性があります。事前に流れを十分に理解したうえで進めていきましょう。

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