「エシャペ」のステップを解説!
フランス語で「逃げる」という意味のエシャペはポアントでも行いますし、ジャンプとしても行います。
ジャンプのエシャペ
ジャンプのエシャペは、通常 「エシャペ・ソテ」 と呼ばれます。ソテは、「跳ぶ」 の意味です。5番から跳んで2番または4番に着地し、再び跳び5番に着地する動きです。ケン・パーの動きに大変よく似ているので、子供たちには 「ケン・パーだよ~」 なんて言いながら指導します。ジャンプのエシャペには、小さく跳ぶ 「プティ・エシャペ」、大きく跳ぶ 「グラン・エシャペ」 の2種類があります。グラン・エシャペでは、空中で跳ぶ手前のポジションを維持し、着地の直前にポジションを変える必要があります。大きく跳ばないと出来ないジャンプです。
エシャペでは、ジャンプを始めるときの5番と終わったときの5番を、変える場合と変えない場合があります。変える場合を 「エシャペ・シャンジェ」 と呼び、変えない場合を 「エシャペ・サン・シャンジェ」 と呼びます。シャンジェは 「変える」 の意味で、英語のチェンジ(change)に当たります。綴りが似てますね。サンは英語で言う 「without」 の意味で、「~なしで」となります。
この他にも跳びながらターンをするものや、脚を打つものなどがあります。
ポアントでのエシャペ
ポアントで行うエシャペは、5番から両足で踏み切って、ポアントの2番または4番に立ち、5番に閉じます。ジャンプのときは、開いたポジションでプリエを行うので、容易に5番に戻れますが、ポアントだと難しくなります。5番に戻るための反動がないからです。昔は、2番か4番に立ったところから両膝を少し曲げることで反動をつけ、5番に戻すという指導をすることもありましたが、今ではその指導は見られません。代わりに、2番か4番で立ったところから、トゥで小さなジャンプをして5番に着地するという指導がされています。スライドしながら5番に戻すという指導もありますが、これは力の配分が大変難しいので、お勧めできません。
ゥでジャンプするには、上半身の引上げが大変重要になってきますので、意識を怠らないようにしましょう。
◎エシャペのコツ
2番と4番のポジションが大事です。両足の幅を広く取りすぎると、ジャンプでもトゥでもこなすのが難しくなります。足1つ分の幅を取るように心がけてください。そして、2番と4番のポジションのときに両足の真ん中に重心を乗せるようにすることも大事です。この2つを心がけていれば、エシャペは攻略出来たも、同然です。【関連記事】