みなさん毎年のように青山バレエフェスティバルに出演されてきました。
高部>青山バレエフェスティバルの幕開けって、いつも出演者たちが全員出そろってお客さまに顔をお見せするところから始まるんですよね。青山劇場って舞台が二面あるので、機構がまたすごくて。舞台に乗った出演者たちがポーズを取ったままお客さまの前に出ていくんですけど、ガーッとものすごい音を立てながら動いたり。舞台の下から出たこともありました。オープニングで演奏する『水上の音楽』も耳に残っています。あの曲を聴くと、青山バレエフェスティバルを思い出しますね。
足川>青山バレエフェスティバルもそうだし、東京フェスティバルバレエでツアーを組んだり、数え切れないくらい青山劇場に立たせてもらってきました。円形劇場も含めて思い出がいっぱいあります。
高部>円形劇場もかなり出ました。お客さんがすぐ目の前にいて、近いとやっぱり緊張しますよね。
足川>おふたりは第一回青山バレエフェスティバルに出て、最後も出る。坂本さんなんて、当時は男性の中で一番若いくらいだったんじゃない?
足川>やっぱり三人で踊る機会ってなかなかないし、坂本さんと踊る機会というのは若いときから本当に多かったので、また一緒に作品をつくっていけること自体が嬉しい。肉体はついてかないかもしれないけれど、気持ちだけは途切らせないように最後まで頑張りたいと思います。
坂本>彼らと踊れるならそれほど怖くはないというか、踊り手としてとても信頼しいてるふたりなので、この三人だからできることがきっとあると思っていて。まずこういう企画をいただいたことに感謝していますし、こういう企画がなければこの年になってこの三人で踊れることってなかっただろうなって思う。若いひとは若いひとでばしっとやるだろうし、僕らは僕ら三人で佐多先生の世界をこの年なりにあの空間で表現できたらと。育ててもらった劇場で、その空間を楽しみながら、自分たちで体感しながら踊りたいと思っています。