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青山バレエフェスティバル-Last Show-

今年3月末に閉館が決まっている青山劇場。1986年より2000年まで15回開催された『青山バレエフェスティバル』は劇場を代表する舞踊公演のひとつであり、最終公演となる今回はゆかりのダンサー・振付家が集い復活します。ここでは、『青山バレエフェスティバル』に長年出演し、佐多達枝振付作『ソネット』を踊る高部尚子さん、足川欽也さん、坂本登喜彦さんの三名にインタビュー! 作品、そして劇場への想いをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

バレエガイド


今回みなさんが出演されるのは1995年初演の佐多達枝振付作『ソネット』。坂本さんと足川さんのおふたりは初演を踊られていますね。
当時の印象は? どんな思い出がありますか?

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リハーサルの様子

坂本>当時も今も、やっぱり体力的にはすごく大変な作品ですね。疾走というのがテーマにあって、特に後半になるに従ってどんどんキツくなってくる。ただ観てくださった方にも、踊っている僕たちにとっても、どこか不思議な魅力がある作品だなというのを感じます。テーマに沿って踊っていると、僕たちものせられていくというか、まだ先があるんじゃないかという感覚に陥っていく。これでお終いではなくて、まだまだこれからも走り続けていくような。踊り切っても達成感を感じるのではなく、まだ終わってないような感覚があって……。

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足川>20年前に彩の国さいたま芸術劇場のこけら落とし公演で踊り、その一年後に佐多先生たちがグループしていた東京バレエセンターで踊りました。彩の国さいたま芸術劇場のときはホリゾントを上げて後ろをずっと走り続けていたんですけど、緞帳があまりにも遠いのと、後ろを向いて踊ってるから拍手の音が消えたかどうかわからない。ハァハァゼイゼイいいながら動き続けて、“もういいかな?”って坂本さんに言ったら、“まだダメ、幕が閉まってない!”って怒られながら本番を踊った覚えがあります(笑)。

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高部>私は彩の国さいたま芸術劇場のこけら落としのときは別の作品に出ていて、『ソネット』はゲネプロを客席で観てました。ずっと遠くまで走っていくラストシーンがものすごく印象に残ってますね。佐多先生の作品はいろいろ踊らせていただいていますが、『ソネット』は踊ったことがなくて、今回が初めてです。初演で安達悦子さんが踊っていたのを観て、ステキだな、いつか私もやりたいなって若い頃は思ってましたけど、今回この年になってやることになって。挑戦できるところまで、精一杯頑張りたいと思います。

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