セクシュアルマイノリティ・同性愛/ゲイライフ

2015年はみなさんにとってどんな年になるでしょうか?

毎年恒例なのですが、今月は「2015年はみなさんにとってどんな年になるでしょうか?」と題し、ゲイシーンやゲイの恋愛、社会とのかかわりといった切り口で、2015年の動向を占ってみたいと思います。個別にはいろいろあるでしょうが、みなさんの幸せを願い、幸せにつながるような記事を今年もお送りしていこうと思っております。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

後藤 純一

執筆者:後藤 純一

同性愛ガイド

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ニューヨークプライド

今年の6月末にはアメリカ全土で「結婚の平等」が達成されそうな予感!(写真は2011年、ニューヨークで同性婚が認められた直後のパレード)

いやあ、今年の紅白、よかったですね~。個人的には、中学時代から大ファンだった明菜の復活に感涙…(「SONGS」もスゴかったですね~明菜節、健在)。イディナ・メンゼルが日本語で歌ってくれたのも感激!でしたし、美輪様も素晴らしかったです。それからサザンの選曲やパフォーマンスにもグッときました。清志郎亡きあと、ああいう骨太なロック魂を見せる人って貴重ですよね。拍手!

紅白といえば、大晦日には二丁目で「女装紅白」という年越しイベントが開催され、二丁目が誇るドラァグクイーンのみなさんが集結して素晴らしいショーの数々を披露しました。たまたま近くに海外(アメリカとか香港とか)からのお客様がいたのですが、「ここにいられて本当にうれしい。最高にハッピーだよ」と話していて(たぶん日本語の歌とかよくわからないと思うのですが、それなりに楽しんでたようです)、あらためて二丁目ゲイカルチャーって世界に通用するんだなあって確信できました。

世界と言えば今、円安の影響で海外から日本に来る観光客がとても増えていて、そのなかにはもちろんゲイの方もたくさんいます(旅行好きですからね~)。二丁目ゲイカルチャーって本当に面白いので、そういう海外の方をうまく「おもてなし」できるようになると二丁目ももっと繁栄すると思うんですよね(それこそ「クールジャパン」)。今年のキーワードはもしかしたら「世界に目を向けよう」だったりするかも?

世界つながりでもっと言うと、アメリカではついに最高裁が、すべての州で同性婚を認めるべきかどうかの審理をすることになりました(詳しくはこちら)。審理は4月にスタートし、6月遅くまでには判決が下されるといいます。2011年のニューヨーク州の同性婚成立、2013年の最高裁による結婚防衛法撤廃も6月末でしたが、これは単なる偶然でしょうか? 6月はプライド月間であり、6月末には各地でパレードが開催されます。2015年6月、アメリカ全土で結婚の平等が達成されるという世紀の瞬間が訪れ、全米で祝賀ムードのパレードが催される光景が目に見えるようです。アメリカでついに同性婚が実現!ということになれば、少なからず日本へのいい影響もあるのでは?と期待できます。

さて、日本のゲイシーンに話を戻すと、ここ数年、ゲイの世界で(あるいはゲイを取り巻く世間で)いろんなことが目に見えて変わってきている感があります。スマホのニュースアプリを見ればLGBTを応援するような記事がふつうに流れてくる時代。二丁目には前向きにゲイライフを楽しめる若い子たちがどんどん参入しています(ゴトウのようなBBAはどんどん片隅に追いやられ…うそ、意外と大丈夫です)。以前の「後ろめたさ」「屈折」みたいなものが消えて、のびのびとゲイライフを謳歌する姿が微笑ましいです。出会いや性愛のありようもどんどん変わっている気がします(よりオープンに、柔軟に)。

しかし、いくら社会が寛容になっているとはいえ、失恋して不幸のどん底にいたり、余裕のない生活をしていて恋活が全くできなかったり、HIV感染がわかって落ち込んでいたり、さまざまに悩みを抱えている方もいます。いざという時に相談に乗ってくれるような人(友達やゲイバーのマスターや支援団体など)がいれば、きっと乗り越えられると思うのですが(それがコミュニティというものです)、究極的に言うと「幸せ」って個人の実存の問題だったりもして(本人の心のありようとか生き方みたいなところ)、難しいところです。

それでも、長い目で見れば、10年前、20年前に比べると、なんだかんだ言っても安心してゲイでいられるし、自分らしくいられるし、幸せを追求できる、そういう人がずいぶん増えたんじゃないかなぁ、いい時代になってきたなぁと思うのです。あまり自分の殻にこもらず、オープンマインドでどんどん周囲とコミュニケーションして新しい空気や時代の感覚を取り込み、柔軟に動けるようになると、充実したゲイライフが送れるかもしれません。一言で言うと「変化についていこう」って感じです(ゴトウも実は今年、いろいろ大きな変化というか転機を迎えます。飄々と乗り切りたいところです)

今月は「2015年はみなさんにとってどんな年になるでしょうか?」と題し、ゲイシーンやゲイの恋愛、社会とのかかわりといった視点で、2015年の動向を占ってみたいと思います。

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