税金/税金制度のしくみを整理しよう

家計への影響は?2015年度税制改正大綱のツボ(3ページ目)

2014年12月30日に自民、公明両党が発表した2015年度税制改正大綱。1月14日の閣議で正式に決定しました。今回は消費再増税に向けて個人消費の回復を狙い、非課税や減税といった項目が並んでいます。私たちの生活に影響しそうな点をピックアップし、押さえておくべきポイントをご紹介します。

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

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子ども版NISAの創設(2016年1月~)

上場株式や株式投資信託などの売却益や配当が非課税となる「少額投資非課税制度(NISA)」に未成年を対象とした子ども版NISAが創設されます。

日本に住む0~19歳までの未成年者が対象となり、祖父母や父母が孫や子どものために専用口座を開設し投資します。非課税枠は年80万円で通算400万円。年間80万円を投資すると5年で上限に達します。子どもNISAは子どもが18歳になるまで原則は引き出せません。途中で引き出した場合は課税対象となります。

また従来のNISAも、非課税となる投資元本の額が年間100万円から120万円に引き上げられます。

誰でも確定拠出年金へ加入可能に(2016年4月から・予定)

確定拠出年金に加入できる人が増えそう。老後資金の貯め方が変わるかも

確定拠出年金に加入できる人が増えそう。老後資金の貯め方が変わるかも

企業などで導入されている確定拠出年金(401K)について、主婦なども含めた現役世代は全員が加入できるようになります。2016年度から加入できるようになりそうです。

現行の確定拠出年金は、拠出された掛金が個人ごとに区分され、掛金とその運用収益との合計額をもとに年金給付額が決定される年金制度。加入者自身が運用の指示を行うもので、拠出額は全額が控除となり、運用や受け取り時も税制優遇されています。

この確定拠出年金(401K)は、会社から加入する企業型と個人で加入できる個人型があります。現行では個人型の確定拠出年金に加入できるのは自営業者や企業型確定拠出年金の対象となっていない会社の会社員などで、専業主婦や公務員などは加入することができません。

この制度に、専業主婦も含めて現役世代が加入できるようになります。今予定されている限度額は、新たに加入する主婦は年間27万6000円、公務員は14万4000円。また、従来から加入できている企業型401kのみの加入者は年間24万円、確定給付年金の加入者は14万4000円までとなります。確定拠出年金法などの改正案を提出し2016年度からの運用開始をめざします。

以上が減税などで個人が優遇された項目ですが、増税につながる項目もありますよ。次のページでご紹介しましょう。
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