今、考えている、あるいは頭に浮かんできた内容は?

考え事をする時、頭に浮かんできた内容について、なぜそれを考えているのか意識してみた事はありますか?

「その時なぜ、そんなことを考えたのだろう?」私たちが考える内容はその日の気分を含め、多くの事に影響されます。その内容は、本人の精神症状、特に「思考障害」を反映している可能性もあります。

今回は思考内容に実際どのような問題が起こり得るのか、そして対処が望ましい場合などを詳しく解説します。


思考内容には不合理の芽が潜んでいる事も

朝起きてから夜ベッドに入るまで、人はさまざまな事が頭に浮かびます。場合によっては眠った後も脳が精神活動を続け、悪夢にうなされる事もあるかもしれません。その夢に出た内容も含め、その日、一日考えた内容はその日の出来事を少なからず反映しているでしょう。

例えば、昼休みに見たテレビで、有名な方が病気になったニュースがあったとします。何だか自分もお腹が張るような気がして、その病気の事がすっかり心配になってしまう。家に帰ると、さっそくインターネットでその病気を過剰にチェックしてしまった……なんてこともあるかもしれません。

あるいは、職場の通路で同僚が会釈もせずに、さっと通りすぎていったとします。その反応はさまざまでしょうが、なかには、「自分は相手に軽く見られている!」と、すっかり不安を強めてしまう場合もあるかもしれません。

このように、普段の思考内容にも、知らず知らずのうちに不合理の芽が潜んでいる事があるのです。


繰り返される思考内容は強迫観念に近くなる事も

上記のように何かのきっかけで、不安が不合理なほど過剰になる可能性もあります。もしその強い不安が長期間持続していれば、心気症に近くなっている可能性もあります。でも本人はあまり気付いていないかもしれません。

特に完璧主義的傾向の強い人は、こうした意識が強迫観念のレベルに近くなる可能性には注意したいものです。

例えば、仕事が終わったあと、ジムに寄ることを日課にしている人が、ある日、たまたま仕事がいつもの時間に終わらず、ジムに寄る余裕が無くなってしまったとします。その際の心的反応はさまざまでしょうが、もし自分が決めた日課を守れない場合、心の動揺が大き過ぎる人は要注意です。完璧主義的傾向は一般に予想外の事態が起きた時、臨機応変な対処を難しくさせます。でも本人は自分のそうした傾向や、その弊害にあまり気付いていないことがあります。