派手な花火はあがるが、足元はジワジワと蝕まれている
明るく見えるニュースの陰にかくれて、根の深い問題が育ちつつあります(イラスト 橋本モチチ)
2014年の他のハードの年末商戦のトップセールスを見てみると、Wii Uは任天堂の「大乱闘スマッシュブラザーズ for WiiU」がかろうじて健闘していますが、それでも現状では約40万本。PS Vitaはセガの「ファンタシースター ノヴァ」が約14万本、PlayStation4(以下PS4)は、テイクツー・インタラクティブ・ジャパンの「グランド・セフト・オートV」が約9万本、Xbox Oneにいたっては、年末商戦向けに投入されたタイトルのどれもが数千本規模で、ほとんど存在感がありません。
PS4やXbox Oneはハードが発売して間もないということも要因としてあるのですが、それでもやっぱり寂しい、中堅がいないどころかハードに勢いをつける大将格が見当たりません。
ですから、3DSは頑張っている方なのです、すごく、すごく頑張っている方なのです。それでも、順風満帆とは言えず、プラットフォームとして非常に難しい状況に立たされています。タイトル数が減っている、中堅タイトルがあまり出ていない、ということは、メーカーが離れていっている、ということでもあります。これは、3DSそのものというよりも、その次のハードで本格的に大きな影響を与えるでしょう。
今はまだ、持ちこたえています。しかし、このままでは、足元から崩れていってしまいそうな、そんな危うさが、3DSに、そして日本のコンシューマーゲーム業界全体に、忍び寄っています。否応なしに変化が求められるその時が、刻々と近づいているように感じます。
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