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2015年の相続税増税に備える、今から取り組むべきこと(2ページ目)

平成27年1月1日以降の相続から相続税が変わります。「実質的に相続税が増税になる」とメディアなどで取り上げられていることから、多くの人が相続税改正に関心を持たれているようです。最近のFP相談をしている時も、相談者からライフプランの作成と同時に、相続に関する質問を多くいただくようになったと感じています。2015年の相続税増税に備えて、今から取り組むべきことをまとめてみました。

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

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相続税の増税は、まだある?

■今回の改正は、過去の相続税の課税水準と比較して、まだ低い!?

相続税増税と円満な相続のために、今からするべきことは?

相続税増税と円満な相続のために、今からするべきことは?

今回の相続税改正で、基礎控除が「5000万円+1000万円×法定相続人の数」から、「3000万円+600万円×法定相続人の数」に、大幅に引き下げられました。

過去の相続税の改正の推移を見ると、バブル期前の昭和63年よりも前は、基礎控除が「2000万円+400万円×法定相続人の数」で、現在よりも控除額が少なかったのです。

また、相続税の税率についても、今回、上限税率が50%から55%に引き上げられましたが、過去75%が上限税率という時代もありました。また、過去のような水準まで、相続税が増税になるとは限りませんが、大きな流れとして、相続税についても課税強化される方向にあることは間違いありません。将来の相続税増税も見据えて、遺産分割対策と相続税対策を考える必要があるでしょう。

【参考】相続税の主な改正の内容(財務省)

■相続問題は、ファミリーをどのように次世代に継承していくかという根本な問題

ファイナンシャルプランナーとして活動していると、相続をする側(親の世代)と相続を受ける側(子供の世代)の両方から、相続にかかわる相談を受ける機会があります。

親の世代の方は、「そんなに資産が多いわけではないし、子供たちには、兄弟姉妹が仲良く、平等に分けてもらえればよい」とおっしゃる方が多く、そのまま、何もせずに亡くなり、残された子供たちで、何とか無事に遺産分割を行えても、完全に平等というわけにもいかず、誰かが妥協するというケースが多く、その後の関係にしこりを残す結果になることが多いように感じます。

子供の世代の方は、「親からの遺産はあてにはしていないけれども、きちんと分け方を示して欲しい。」といった声を多く聞きます。

円満に相続が解決しているケースは、やはり、生前から、遺産相続に関する考えを明確にして、事前に伝えていて、その考えに沿った遺言書を残しているケースです。ファミリーをどのように次世代に継承していくかを、一族の長である父親(母親の場合もあります)が、しっかり方針を示すことが、相続争いを避ける上で、何よりも重要ではないかと思います。

【参考】家族のミッション・ステートメント(FMS)を作ろう!

2015年は、相続税が大きく変わる年です。これまで、避けてきた相続に関する話題も、「今年から相続税が改正になるそうだね」と、子どもたち側から話題を振ることによって、ご両親に考えるきっかけを差し上げると良いかもしれません。

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