2014年のメンズコスメを徹底分析!
2014年ほど、メンズコスメに話題が事欠かなかった年はないのではと思う程、振り返ってみると活況な年でした。2014年のフェイシャル用メンズコスメの傾向とともに、ベスト・バイにふさわしいアイテムとブランドをみていきましょう。ディオール オムが登場
大型メンズコスメの登場としては、ディオール オム ダーモシステムが挙げられます。以前からパリなどでは展開していましたが、表参道のブティックのオープンとともにメンズのコスメラインも上陸を果たしました。ラインナップは洗顔、化粧水、ジェル状美容液、ジェル状乳液というもの。ヨーロッパのメーカーなのに化粧水が最初から入っているところもさすがで、アジア人受けも抜群。全アイテムの共通成分として、肌表面に働きかけるβ-エクジソン、抗酸化作用のあるビタミンE誘導体が配合されています。
注目すべきは、ハリや弾力のある肌へと導くレテンシウム コンプレックスを搭載したリバイタライザーと呼ばれるジェル状美容液。皮脂産生を促進する酵素5αリダクターゼを抑制するというβ-ジンクも入っています。
リニューアルでブランドを一新
2014年はリニューアルが相次ぎました。2000年前後から、今の形の男性用コスメが確立してきました。そこから約10年が過ぎ、ちょうどリニューアルをするのにふさわしい時期だったということでしょう。まずは、人気ブランドのクリニーク。女性のコスメも含めて、ブランド全体がリニューアルしました。それまでここの化粧水といえば、拭き取り専用のスクラッフィングでうるおいを与えるローションという位置づけではありませんでした。
それが一転して、いわゆるローションが登場。それにともなって、クリームなどがよりわかりやすく整理されました。ウォータリー モイスチャー ローションが、その象徴的なアイテムで、スキンタイプを選ばずに使うことができます。
次に、トム・ロビン。こちらは肌が色づくファンデーション系の乳液など、エッジのきいたアイテムが豊富でしたが、今回、肌質別に3ラインを揃えるという大リニューアルを決行しました。
敏感肌用のレスキュー、ノーマル~ドライ用のエッセンシャル、混合肌~オイリー用のコントロールがあり、昨今の男性の肌事情をよく表しているのがレスキューでしょう。肌意識の高まりとともに敏感肌を自認する男性がそれほど、増えているのです。
ファッションショーとコラボレーションを行ってはいましたが、デビューから10年を迎えるシセイドウメンにあまり大きな動きがなかったのは残念なところです。
次のページでは、肌質別の男性用コスメの進化をみていきます。特にオイルコントロール系のアイテムが豊作でした。