年金/公的年金制度の仕組み

年金番号の仕組みを理解しよう!(2ページ目)

国は我々の年金記録を管理するため「年金番号」を付番しています。平成9年以降は、一人に一つの年金番号(基礎年金番号)が、それまでは一制度で一つの年金番号が付番されていました。ただ、一制度一年金番号が徹底されていなかったため、一人で複数の年金番号を持つことも少なくありません。複数の番号(年金手帳)をお持ちの場合は、基礎年金番号に統合されているかどうかを確認する必要があります。

和田 雅彦

執筆者:和田 雅彦

年金ガイド

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過去は「一制度 一番号」。いや、「一制度 複数番号」だった!

年金番号は、平成9年までは「一制度 一年金」だったわけですが、この「制度」とは、国民年金、厚生年金、共済年金等のことで、制度ごとにそれぞれ番号が付番されていました。オレンジ色の年金手帳には、厚生年金番号と国民年金番号それぞれ記載される欄があります。それ以前は、厚生年金被保険者証や国民年金手帳で管理をされていました。

このように制度ごとに番号が違うと管理がしにくく、見落としもあるということも、現在の一人一年金となった要因の一つです。

ただ実際は、「一制度 一番号」ではなく、「一制度 複数番号」のケースが少なくありませんでした。転職するごとに新たに番号を付番し、年金手帳を発行するということを行なっていたため、一人で4つも5つも年金番号を持つなんてことも珍しくなかったのです。

複数の年金番号がある場合は統合してるかどうか確認必要

この複数の番号を一つの基礎年金番号に統合をしなければならないわけですが、実際には100%統合されているとはとてもいえない状況です。この統合されずに残っていたものこそが「宙に浮いた年金記録」なのです。「一制度 一番号」という原則が徹底されず、安易に番号を付番していたことが、「宙に浮いた年金記録問題」の一因となっているわけですね。

複数の年金手帳をお持ちの方は、自分の基礎年金番号にすべて統合されているかどうかは是非、確認しておきたいところです。つい最近送られた「ねんきん定期便」で記録が漏れなく続いていれば統合されているはずですが、同じ時期に2重に加入(年金番号も重複)しているケースもあります。

統合の処理自体は、年金事務所で簡単に行えますので、その場合も一度確認をお勧めします。
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