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LED電球の現況-2014(2ページ目)

今日ではLED電球は様々なところで使用されるようになりました。家電販売店やホームセンターでも手軽に購入できることから、一般住宅でも使用される率が高くなっています。店頭では多くの種類のLED電球が並び、選ぶ際に迷われる方も多くいらっしゃると思います。2009年に誕生したといわれるLED電球。2014年現在までの5年間で日々進化しています。LED電球イコール長寿命、節電と言うだけではなくなってきています。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド


一般照明用LED電球の性能比較 (2011→2014)

LED電球

写真1.写真中央左がE26型、右がE17型。
周囲はそれに対応している一般照明用LED電球

写真1は一般照明用電球とそれを代替するLED電球です。白熱電球の売れ筋である一般照明用電球の代替となるLED電球の種類が多くなっています。

その中でもメーカーによって明るさや光の広がり、演色性、重さが異なります。もちろん、それらの性能によって価格も違ってきます。

それではその性能がどのようにこの5年間(実際は一般に売れ始めてからの4年間)で変化してきたかを次に紹介します。

LED電球の場合、光色が蛍光灯同様電球色、白色、昼白色に代表されますが、ここでは他の光色よりエネルギー消費効率のやや低い電球色(橙白色の暖かい光)に絞って比較してみます。

2011年のデータ(主要メーカー5社平均値)
●当時は明るいタイプでE26型40W相当が一般的
・エネルギー消費効率:7.7Wで485lm(61.4 lm/w)
・重さ:140g
・Ra:75~80
・寿命:4万時間

2014年のデータ(主要メーカー2社)
●今日では100W相当もあるが、E26型60W相当が一般的
・エネルギー消費効率:A社7.8Wで810lm(103.lm/w) B社10Wで810lm(81lm/w)
・重さ:A社155g、B社125g
・Ra:両社Ra80
・寿命:両社4万時間

以上のデーターから、この4年間で一般照明用LED電球が顕著に進化したのはエネルギー消費効率(1ワット当たりの光の量)のアップだと考えられます。つまり以前に比べ50%前後明るくなったのです。

また、密閉型対応や調光対応のランプが増えており、このことでLED電球の使用範囲がさらに広がったことになります。


一般照明用LED電球の使用上の注意

●放熱の悪い器具での使用

E26型80,100W相当で密閉型器具対応のLED電球はランプ自体熱をもちやすいため、例え下面開放型器具でも熱のこもりやすいデザインのものに入れるとランプが熱くなって、ランプ寿命に悪影響を与える恐れもあります。

ランプを器具に装着する際は手の指がゆったりと入るような器具に使うことが勧められます。

●調光対応型LED電球を白熱灯調光器に使用

・ 調光対応型LED電球(電球色)は一般に25~50W相当のものが多く、そのためもともと暗めの部屋で、さらに暗さが必要な場合に勧められる。
(一部のメーカーでは100W相当の調光対応型もある。)
・低照度のボリューム位置で点灯すると、ランプが点灯しないことがある。
・調光幅はおよそ10%~100%。
(10%くらいまで絞るとランプが消えてしまうことがある。)
・調光器の容量に対して調光対応型LED電球の接続灯数に制約がある。
・調光しても白熱電球のような明るさや光色の変化にはならない。

以上の他にも幾つかの注意点があるので、LED電球を購入する時には梱包パッケージに記載されている内容を確認することが重要です。

当たり前の話ですが、LED電球はワット数が高く、エネルギー消費効率がよく、演色性に優れたものほど高価になります。例えば通常は希望小売価格で1個1000円~2000円くらいのものが、高演色タイプ(Ra90以上)になると6000円を超えるものもあります。

LED電球が登場してから、その進化に目覚ましいものがあります。しかし、そのスピードも今日では徐々に落ち着きを見せ、高いレベルで安定しつつあります。

LED電球を購入したくても、その買い時に迷っている方はそろそろ考えてもよいと思います。その一方でLED電球の選び方や使い方を誤ると価格に見合った効果が得られないこともあるので注意が必要です。

【関連記事】
「LEDって何なの?LEDの照明基礎知識1」
「LEDって何なの?LEDの照明基礎知識2」
「住宅照明がLEDに変わる1」
「LED電球の配光を選ぶ」

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